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マルチに活躍する“兼業芸人”たちが人気のワケ。医者、弁護士、NHK…

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たかまつなな:現役NHK局員でお笑いを続ける

たかまつなな

たかまつなな『政治の絵本―現役東大生のお笑い芸人が偏差値44の高校の投票率を84%にした授業』

 学業とお笑いの二足のわらじを履きながら活動を続け、現在ではジャーナリストやYouTuber、作家などの肩書きもあわせ持つ「現役NHK(日本放送協会)局員」のたかまつななさん(25)。

 2013年に20歳以下のお笑いコンテスト『日本一テレビ・ワラチャン! U-20お笑い日本一決定戦』(日本テレビ系)で優勝。2014年7月から9月までは『高松豪とたかまつななのオールナイトニッポン0(ZERO)』のパーソナリティを務めて話題となりました。

 昨年4月、NHKに入局してディレクター職に転身。NHKでは兼業が認められていないため、お笑いはボランティアで活動中です。今年2月には、11回目となる単独ライブ「お笑いジャーナリスト宣言」を開催。政治や社会問題を巻き込み、独自路線をつらぬいています。

大島育宙(XXCLUB):クイズ番組で活躍中の東大生芸人

 わずか半年で東大受験を成功させるドキュメント番組『ドラゴン堀江』(AbemaTV)で、最強文系講師として活躍中のお笑いコンビ、XXCLUBの大島育宙さん(26)。現在、東京大学大学院に在学中の「現役東大生」で、家庭教師をしながらお笑い活動をしています。

 その肩書きから『クイズプレゼンバラエティー Qさま!!』や『雑学王』(ともにテレビ朝日系)など、いくつかのクイズ番組に出演。

 また一方で、お笑いライブの企画・運営でも手腕を発揮。所属事務所のプロフィールには、2018年の自主ライブ40本で「完売率90%、累計観客動員数2800人突破」とあります。

 今後はお笑い芸人だけでなく、プロデューサーとして才能を発揮する可能性も高そうです。

小竹克明(ほどよし):現役弁護士のお笑い芸人

 2017年9月、『ウチのガヤがすみません!』(日本テレビ系)に初出演し、話題となったお笑い芸人コンビ、ほどよし・小竹克明さん(32)。現在もお笑い活動をしながら法律事務所で働く「現役弁護士」です。

 小竹さんのツイッターを覗くと、法廷のエピソードを綴ったかと思えば、「M-1グランプリ」に落選したことを報告するなどカオス状態。さながら若手芸人と弁護士の間を行き来する、コメディ映画のような人生をリアルに歩んでいます。

 今年3月には小竹さん企画の『弁護士たちのお笑いライブ』を開催予定。“弁護士”と“芸人”のハイブリッドな活動に注目が集まっています。

 なぜ若手芸人に「現役○○」という肩書が目立って来たのでしょうか? お笑いの世界に詳しいライターは「若手芸人の副業や肩書きは、メディアに露出する強い武器になっています」と語ります。

「高学歴であればクイズ番組、専門知識があれば情報バラエティ番組にゲスト出演できる。また、直接的な利益ではなく、知名度を上げるツールとしてお笑い活動が役立っている芸人もいます。世間に顔が浸透すれば、もう一方の仕事にもプラスになりますからね」

 副業にも高い相乗効果が期待できる“お笑い”という職業。今後、ますます「現役○○」という若手芸人が増えていきそうです。

<取材・文/鈴木旭>

フリーランスの編集/ライター。元バンドマン、放送作家くずれ。エンタメ全般が好き。特にお笑い芸人をリスペクトしている。個人サイト「不滅のライティング・ブルース」更新中

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