本当にやりがい搾取?あえて「無給インターン」を選んだ女子大生の勝算
ついに憧れの出版業界のインターンに潜入!
某大手出版社のインターンの切符を掴んだあやめさん。でもその職場でも、やりがい搾取が待ち受けていたのだとか……。
「ファッション誌の中でももっとも憧れていた会社に紹介してもらって喜んだのも束の間、こちらのほうがさらにブラックでした。週3の出社が基本で、多いときは週4も。定時は10時30分から18時30分でしたが、早朝や土日の撮影に立ち会うこともあり、就業時間は長かったです」
こちらもガッツリとした職務内容。希望していた編集業務に関わることはあったのでしょうか?
「面接の時点であらかじめ、『原稿を書くことはないし、インターンから社員への道は開かれないよ』と言われていました。でも、私は社員との仲が良かったので、特集記事に掲載するお店を紹介したこともありました。正直、業務内容は各自の人間性や積極性による部分が大きかったです」
能力の搾取にも不満は言えず……
積極的な人ならば社員の仕事にも踏み込む余地アリだったようですが、社員はインターンをどのように認識していたのでしょう?
「認識は人それぞれ、といった印象。進路相談を親身に聞いてくれる方もれば、犬を呼ぶかのように指を鳴らしてインターン生を呼ぶひどい人もいました」
うーん……。これはモラハラと言っていいような呼び方。さらに、特に割りに合わないと思う業務もあったそう。
「早朝ロケの立会いはキツかったです。スタッフの朝食や差し入れを自分で考えて手配して、重い荷物を一人で運んでいる時に『私、何のためにこんなことをしているんだろう……』と思うことがたびたびありました」
さらに同期の中国語ネイティブの子に、大量の中国語の文章を翻訳させ、一切賃金を払わないこともあったとか。
「彼女が訳したラフな日本語を、私がさらに整えたのですが、『これ、通訳の人にお願いしたら結構な額になるはずだよなぁ』と思いながら2人でやっていました。たまたま居合わせたインターン生の能力は利用するのに、どんなに頑張ってもお金は出してくれないんです」
当時はこれも経験と思っていたそうですが、もう無給の仕事はしたくないとのこと。当然ですよね。