働き方改革が“ぼっちリーマン”を増加させる?現役産業医が危惧
孤独、そして死というキーワードが並んだとき、多くの人が連想するのは「孤独死」だろう。
誰にも気づかれず、適切なケアを受けることもできず、一人寂しく死んでいくのは確かに怖い。
だが、それ以上に怖いのは「孤独であること自体が死の原因になる」という事実だ。
働き方改革でぼっちが増加!
従来、日本人の人間関係は「会社」がベースだった。
土日に社内で運動会をやるような面倒くささを伴いながらも、会社がある種の居場所を担保してくれていた。そんな環境に依存しきっていたオジサンが、定年後に居場所を失って一挙にぼっち化するというシナリオは、すでにおなじみ。
しかし、ここにきて安倍内閣肝いりの「働き方改革」が、現役世代をもぼっち化に追い込む恐れがある……と警鐘を鳴らすのは、産業医の大室正志氏だ。
「働き方改革とは、従来の“メンバーシップ型”から“ジョブ型”へと雇用スタイルを変えていこうというもの。メンバーシップ型とは、スキルのない新入社員を“仲間”として会社に受け入れるような雇用で、仲間だからこそ、他の社員が苦しんでいるときに一人で帰ってはいけないわけです」
12