「NHK集金人」をしていた24歳が見た悲惨。集金先で「ぶっ殺す」と言われ…
気弱な社員は夜逃げが当たり前に
一方で、マニュアルの存在を知らず上司の引き止めを断れない、気弱な社員は夜逃げが当たり前になっていたとか。
「気の弱い人は売上も取れないし、上司に言いくるめられ、やめられず、負のループに陥ってしまうんですよ。売上を出せないと怒られることもあるのですが、やめたいと言うと『もうちょっと頑張ろうぜ、お前ならできるよ』って、アメとムチですよね」
それでまた頑張るも、売り上げが上がらずまた怒られる。当然、昇進もできないので給料も上がらない。そんな負のスパイラルに絡め取られるそうです。
「社員は寮生活をしているのですが、そういう人はもう夜逃げをするしかないんですよね。朝起きたら同僚がいなくなっていたということが多々ありました。また、深夜まで練習や会議があり、環境はきついし寝かせてもらえないし、やめたくても、やめさせてもらえず、うつ病になった同期もいました」
「もう一生やりたくないですね、心がえぐられる仕事なので」と話す増田さん。ブラック会社をやめる前には上司と仲良くなって、辞職防止マニュアルなど何か裏工作がないかこっそり聞き出しておくといいかもしれませんね。
― 特集・ブラック企業の辞め方 Vol.6 ―
<取材・文/西川未紗 イラスト/zzz(ズズズ)@zzz_illust>