「NHK集金人」をしていた24歳が見た悲惨。集金先で「ぶっ殺す」と言われ…
木彫りの熊をゴルフクラブで破壊
「助かったと思ったのも束の間。『うるせーこいつだけはぶっ殺す』って、手に持っていた木彫りの熊を床に叩きつけ、ゴルフクラブで砕き始めたんですよ。熊の首が吹っ飛んだ瞬間、『あ、殺される』と感じて逃げました」
慌てて会社に戻り上司に報告した増田さんは、なんとか担当を外してもらえることに。幸い怪我はなかったものの、この出来事がきっかけとなり転職を考え始めるようになります。そして極めつけとなるような出来事が起きます。
血も涙もない上司にウンザリ。退職を決意
「生活保護受給者など一部の人は支払いの免除制度がありますが、基本的にお金がないからという理由だけでは免除はできないんです。以前シングルマザーから回収したことがあったのですが、後から罪悪感がわいてくるんですよ。
ある時は『本当にお金がないんです。ごめんなさい、ごめんなさい』って謝る母親から、『今、5000円でも払っておいたほうが後々ラクですよ』と言ってお金を回収しました」
しかし、帰り道に「子ども小さかったな」「この5000円が今月の生活費だったのかもしれない」と罪悪感が湧いてきたそうです。
「でも上司は『俺らが上にいくためには必要な犠牲だから』という考え方で、本当に心が抉られる仕事だな」と思い、増田さんは退職を決意しました。
退職願を出すと“辞職防止マニュアル”が発動
しかし、職場が人手不足なのか、簡単にはやめさせてもらえない人も多いそうです。
「辞職防止マニュアルがあったんです。自分の直属の上司にやめたいと伝えると、引き止められるのですがそれを断ると、さらに上司の上司と話さないといけない。それをクリアするとさらにまたその上司と話し合いになり、しかも約束の日になると都合が悪くなったからと先延ばしにされる」
どうやら職場には「何か月以内に何人やめると、次の昇進はないというルールがあった。上司も引き止めるのに必死ですよね」とか。しかし、増田さんは仲の良かった上司からマニュアルの話を聞いていたため、直接人事部に掛け合いすんなりやめられたそうです。