ユニクロのスーツで喪服はアリ?メンズ「お葬式アイテム」の正しい選び方
「お葬式の服は高い」ならユニクロでもOK?
とはいえ、まだお給料をたくさんもらってない新人の身分で、たまにしかない葬儀のためにお葬式の服を準備するのは大変でしょう。
そんな方にはユニクロのセミオーダーのセットアップのスーツをお勧めします。
2016年からユニクロではセミオーダーで黒いジャケットを注文することが可能になっています。同素材の黒いパンツも扱っているので、色は黒で上下揃えれば立派なお葬式の服装になります。
上下そろえて2万数千円なので大変コストパフォーマンスが高いです。またきれいなバランスの取れたデザインなのでお葬式以外のプライベートでもジャケットだけ、パンツだけ、というようにドレッシーな装いにも使うことができます。
数珠よりも持っておきたい「袱紗」とは?
このユニクロの上下に白いシャツ、黒い靴、黒いネクタイを組み合わせてください。白いシャツは会社用ですでに持っているはずです。
靴は内羽のストレートチップと言われているものが、もっともフォーマルなものです。購入する余裕がなければ、できるだけ飾りのついていないプレーンな黒い靴をそろえて置いてください。
ネクタイはシルクでできていれば大丈夫です。ただしモード系の極端に細いものはやめてください。
数珠(じゅず)を用意したほうがいいですかとよく聞かれますが、必ずしも必要ありません。もともとは念仏を唱えた回数を数える道具なので、なくても構いません。
珠数よりも同じお金をかけるなら袱紗(ふくさ)をひとつ持っておくことをオススメします。袱紗というのはお香典の袋を包む小さな風呂敷のようなものです。
受付の際、この袱紗から香典袋を取り出すと、とてもわかっている人というイメージを与えられます。安いものなら1000円で買えます。よければこちらも用意しておいてください。
女性が参列するときの服装の作法は?
さて、これまで男性の装いを中心にお話ししてきましたが、最後に少し女性の服装にも触れておきましょう。
女性の場合、特に20代の女性の方は、アンサンブルというワンピースにジャケットを羽織った服を着ることが多いようです。色はもちろん全身黒です。
正直申し上げて、これはできるだけ安いもので問題ないと思います。というのはこのアンサンブルは価格帯に関係なく、ほとんどがポリエステルなどの化学繊維で作られています。
そのため、ほかの参列者と並んでも、見た目の品質の違いがわかりづらいためです。ここが、ウールがほとんどなので化学繊維の混じった服だと安っぽく見えてしまう男性の服とは異なるところです。
これでベーシックなアイテムが揃いましたので、お葬式の準備はひとまず万端です。次回からはやってしまいがちな葬儀のバッドマナーについて解説していきます。
<TEXT/赤城啓昭>