成人式に「出席したくない」という20代の言い分。全国でも3割が欠席…
毎年1月第2月曜日に行われる成人式、今年は1月14日。新成人にとっては一生に一度の晴れの場。親や同級生らとスケジュールを相談し、あれこれと意気込んでいる人も多いだろう。
世間的には成人式に出席するのは当たり前のように言われているが、価値観が多様化する昨今、「成人式に出席したくない」「欠席した」という若者も少なくない。
「テレビで頭悪そうな若者がイキっている姿を見るのが嫌だった」そう語るのは7年前に成人を迎えた男性、達也さん(仮名、27歳)。
「荒れる成人式に参加するのは嫌だ」
達也さんは北関東の某県の生まれ。高校を卒業すると同時に上京、現在はマスコミに勤務している。進学、就職先ともに都内の大学、企業を選んだ。「本当は成人式に出席したくなかった」と話す。
「地元の成人式がテレビでもたまに取り上げられる“荒れる成人式”でした。ここ数年は手荷物検査や入場制限などで警備も厳しくなっていますが、いまだに騒いで問題を起こす人たちがいる。事前にお達しが届いたのですが、その時点で参加する気が失せてしまいましたね」
成人式に出ない意思を一度は固めた達也さん。だが、当然のごとく両親から「親戚や近所に何を言われるかわからない」と引き止めがあり、渋々出席を決めた。
「警備員が飲酒者のチェックをしていましたが、結局、そこまで厳密ではない。どう見ても、お酒を飲んでいる地元のヤンキーみたいな人たちも、その場限りは真面目に振る舞って会場に入っていました。そもそも金髪で袴姿という時点で不安でしたが案の定、ずっとヤジを飛ばしていました」
結局、同窓会には参加せずに帰りました
しかも、同級生はその様子を笑っていた。それを見て、達也さんは「注意するどころか、笑う。信じられませんでした」と憤る。
「結局、みんな顔なじみ同士だし、成人式って地元に残った人のための式典だと思うんです。僕みたいに都会に生活を移した人たちは除け者扱いです。はっきりと言われませんでしたが、なんとなく薄いベールで区別されている感覚です。
成人式が終わって、仲の良かった高校時代の友人と少し話しましたが、結局、同窓会には参加しませんでした」
成人式に出席したことを今でも後悔している達也さん。地元の友人とは「同窓会に参加しなかったことが原因で気まずい関係のまま」だと嘆く。