特別な話術は必要ない。人見知りを解消するための5ステップ
人間関係の5ステップ「したのりす」
井上:人は自分と同じ意見を持つ人を求めているので「この人、自分と同じ意見だ」「言ってることを理解してくれた」と思うことで、認めてもらえたという気持ちになるんですよ。人間関係を始める際に5段階のステップがあって、その一番最初が承認ということになります。
承認のあとに、今度は楽しさを提供します。基本的に人は話を聞いてもらうだけで楽しい気持ちになりますよね。その際に共感を示すことが大事です。そのあとに能力を示すこと。男性の場合だと仕事の能力ですね。これをあとで見せます。最後に人間としてリスペクトできる部分を見せることで、好意を得られるようになるんですよね。
初対面とか出会いの場では、まず承認するということを意識してください。ただ、会ったその瞬間から「あなたのことを認めてますよ」って、いきなり言ってもわからないと思うんですよね。だから“風を送る(うなずく)”。自分のことを認めてもらえたという、居心地の良さを作ってあげる。
あとは、表情で話を聞くことを意識してください。例えば、女性が旅行に行ったときの楽しいエピソードを話したとして、それが大して面白くなかったりすると、男性は無表情で聞いてしまいがちなんですよ。そうじゃなくて「そうなの。よかったね」って、話に合わせて喜怒哀楽の表情でちゃんと示してあげる。
出会いの場はこれだけで充分です。何も特別な話術なんて必要ないんです。
<取材・文/石井通之 撮影/山口康仁>
【井上敬一】
一般社団法人 恋愛・結婚アカデミー協会代表理事。1975年生まれ。立命館大学を中退しホスト業界へ。ホストクラブグループ「SHION GROUP」オーナーを経て現在は企業で講演活動を中心に活動。主な著書に『シークレット婚活塾』など。「井上敬一オフィシャルサイト」も更新中