大阪万博に登場!多言語で対話できる「AIコンシェルジュロボット」がもたらす未来とは?
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2025年4月13日から始まる大阪・関西万博。最先端テクノロジーの紹介や国際色豊かな展示、仮想空間で未来都市を体験できるアクティビティなど、未来社会に関するさまざまな情報発信が行われる国際博覧会です。そんな大阪万博で、AIを使ったコンシェルジュロボットの展示が行われます。このロボットは、地元大阪府と大阪市が大学や企業等とともに産学官一体となって出展し最新の医療・健康・福祉技術を体験できる「大阪ヘルスケアパビリオン」で、世界最先端のAI技術とロボティクス技術を組み合わせたサービスを提供する予定です。そのAIコンシェルジュロボットの特徴や開発背景について、アウトソーシングテクノロジーの担当者に聞きました。
多言語で音声対話できるアンドロイド搭載のAIコンシェルジュロボット
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AIコンシェルジュロボットは、最先端の生成AI技術と生体情報解析AIを組み合わせたインタラクティブなサービスを提供。人の等身大ほどのデジタルサイネージに、対話型アンドロイド「ミライア・リンクス」が搭載されています。音声対話を通じて利用者の質問に応え、多言語で対応できるミライア・リンクスは、中性的で親しみやすいキャラクターデザインが特徴的です。
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このロボットの最大の特長は非接触型の健康測定技術。利用者は、ロボットに搭載されたカメラを約10秒間見つめるだけで、心拍数や血圧、血糖値などのバイタルデータを取得できます。
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筆者も実際に体験してみたところ、手を挙げながら話しかけると応じてくれ、約10秒で計測、あっという間にバイタルデータを表示してくれました。単純な自動応答ではなく、同じことを話しかけても違う答えが返ってくるので、よりリアルな人間的なコミュニケーションを体験できます。気軽に話しかけたくなる魅力があると感じられました。

日本語だけでなく、英語やフランス語、韓国語、中国語に対応も対応しており、多国籍な来客が予想される万博にはぴったり。英語、韓国語、中国語はキャラクターの音声で話してくれるので、キャラクターの世界観もそのまま伝わります。
健康測定だけでなく観光情報や雑談にも対応
このAIコンシェルジュロボットは、大阪万博の大阪ヘルスケアパビリオンに出展されます。
同パビリオンのテーマは「REBORN」で、“「人」は生まれ変われる”、“新たな一歩を踏み出す”という意味が込められているそうです。「労働格差をなくし、生き甲斐のある職場を創出することで、世界中の人々の人生を豊かにする」という経営理念のもと、産業DXを推進してきた人材派遣会社のアウトソーシングが、このテーマに賛同し、スペシャルパートナーとして協賛することになりました。
そして、プロジェクトの一環として、グループ会社であるアウトソーシングテクノロジーがAIコンシェルジュロボットを開発。同社の開発担当者によると、このロボットは「健康寿命の延伸と多様性の創造」というビジョンのもと、世界最先端のAI技術とロボティクス技術を融合させて誕生したといいます。
大阪ヘルスケアパビリオンでは、バイタルデータの計測だけでなく、パビリオンの案内のほか、観光情報や食の情報、交通機関案内など、大阪に関する情報提供や雑談にも対応する予定です。
今後は空港やホテル、介護施設などへの導入も

大阪万博のヘルスケアパビリオンへの導入を皮切りに、AIコンシェルジュロボットは自治体、商業施設、空港、ホテル、介護施設などでの実用化が期待されています。
AIというテクノロジーを正しく使い、危険な場所などでロボットが活躍することで、生産性や効率性を向上させ、働く人により豊かな生活をもたらすこと目指す同社。今後も、多様なビジネスパートナーと共創して、幅広い用途での製品化を想定しているといいます。
大阪万博での活躍を皮切りに、AIコンシェルジュロボットがビジネスシーンや人々の生活にどのような変革をもたらすのか、引き続き注目していきたいところです。