「今の収入を増やすため」20代ができること。“オススメできない”投資は…
頑張っているはずなのに、給料が安くて毎日がカツカツ……。そんな日々を過ごしながら、ふと頭をよぎるのは賢くお金を「増やす」という選択肢です。
とりわけ若いうちは、何かとお金に苦労しがち。しかし、長い人生を見据えるなら、取り返しのつく今のうちに正しいお金との向き合い方を学んでおくのも重要です。
『読んだら必ず「もっと早く教えてくれよ」と叫ぶお金の増やし方』の著者である山崎俊輔さんに、第1回「使い方」、第2回「貯め方」に続き、「増やし方」を聞きました。
将来的な収入をどう上げていくか考えるべき
1つの会社に定年まで勤め上げるというのは今や昔。昨今は、転職や副業も当たり前の選択肢となってきましたが、山崎さんは「稼ぎながら現時点での収入や、将来的な収入をどう上げるかを考えるのが鍵」だと話します。
「仕事での収入を上げる方法は、大きく分けて選択肢は『長い時間かけて働き収入を上げるか』『1時間あたりの時給を上げるか』の2通りがあります。しかし、長く働いて稼ぐのは賢い選択肢ではありません。むしろダラダラ残業は禁止されていく時代です」
その上で、「自分の『時給』をあげる方法がないのか考えるのが社会人の稼ぎ方の基本」と、山崎さんは語ります。
「まず、どうすればより高く自分を評価してもらえるのか、年収を上げるためにどんなキャリアを選ぶべきか考えてみてください。時給を高める、というのは自分の能力を高めることと、その能力を評価してもらうことの2つで実現できます。
今ある能力を評価してくれないなら転職も選択肢ですし、今まだ足りない能力を身につければもっと高い給料がもらえるようになります。自分はどの仕事のスキルを高めていくのかを考えるのが20代の働き方の大事なことですね」
できるだけ早い段階で、収入などの具体的な目標にもとづいた自分のキャリアプランを描いておくのも大切ですね。
資格取得は「自分の収入に結びつくかどうか」
将来的なキャリアプランを思い描く上では、自分の身近で「先輩や上司がどんな知識や能力で仕事をしているのか観察することが参考になる」と山崎さんは言います。
「先輩や上司は、ただ長く働いているからあなたの上にいるわけではありません。経験はもちろん能力でもあなたを上回っているところが多々あるはずです。自分は何をすればステップアップできるか、最初のヒントは職場にあるのです。
先輩が読んでいる業界専門誌を自分も読んでみると、最初は分からないことばかりでしょうが、しばらく読み続けると同僚との差が一気につきます。会社は昇格や昇給にはルールがありますので、そうしたルールを知ることも上手にステップアップするチャンスにつながります」