孤独なフリーランス女性が気づいた会社のありがたみ「上司を面倒くさいと思っていた」
30歳を目前にした女性ともなれば、周囲は結婚や出産ラッシュでふと周りを見渡した時には「孤独かも……」と思う人も多いのではないでしょうか。上京してひとり暮らしをている伊東かおりさん(29歳・仮名)は、コロナ禍で孤独と向き合った自身の体験を語ってくれました。
人間関係が煩わしく、フリーに
「ずっとフリーランスには挑戦してみたいと思っていたんです。30歳手前にして、コロナの影響もあり、会社の給料も上がる見込みがないと気づいてあまり深く考えずに退職しました」
行動派の伊東さんは、フリーランスで働いてみたいという思いから1年ほど前にIT関連企業を退職し、Web制作業務のフリーランスとして独立。独立したてのころは自由に働ける魅力に魅了され、開放感を覚えていたそうです。
「フリーランスになったきっかけのひとつに、会社の人との対人関係の面倒くささもありました。基本的に出社させられていたし、どうでもいいことを話しかけてくる上司や、ひとりでできるような仕事もチームを組まされたりするのもストレスでしたね」
しかし、そんな生活をポジティブに捉えられていたのも、最初のうちだけだったようです。
孤独を感じる要素はリアル以外でも
仕事が落ち着いてきたタイミングで伊東さんはあることに気づきます。
「そういえば、3日間くらい誰とも話をしていないことに気づきました。家から出る用事も特にないので、人と接しない毎日が定着しつつあって……。飲み会に行く機会もかなり減りましたからね」
職種的にも人と会う機会がほとんどなく、時々オンラインで打ち合わせをするくらい。基本的にはひとり暮らしの家にこもり、作業をするだけの毎日に、徐々に孤独を感じていったのです。
「生活で孤独を感じるだけならまだ良いのですが、インスタグラムなどのSNSを見ると周囲はみんなとても幸せそうで。フリーランスになる、と強い気持ちで意気込んでいたのに、孤独な気持ちに追い打ちをかけられました」