神尾楓珠23歳に聞いた「すごいなと思いました」“大先輩”の行動に感じたこと
挑戦的かつ丁寧なつくりで話題を集め、最終回を迎えたばかりのNHKドラマ『17才の帝国』での主演をはじめ、『ナンバMG5』『先生のおとりよせ』も放送中と、ドラマや映画の出演作が絶えない神尾楓珠さん(23)。現在公開中の映画『20歳のソウル』でも主演を務めています。
千葉県船橋市立船橋高等学校で受け継がれている応援曲「市船soul」を、吹奏楽部に所属していた在学中に生み出すも、音大に進学後、がんに倒れた浅野大義さんを見つめた実話の映画化です。日々を精いっぱい生きた大義さんを演じた神尾さんの好きな言葉は「日々是好日」。実は最初は言葉の響きが好きなだけだったそうですが、いま本当に好きな言葉として大切にしているとか。その思いを聞きました。
天才じゃなくて努力の人
――有名な応援曲を在校生が作っていたと知って、率直にどう思いましたか?
神尾楓珠(以下、神尾):天才だなと思いました。でもこの物語で、大義さんのことをもっと知るうちに、天才ではなくて、きちんと努力をしている方だったんだと感じたんです。いい意味で意外でした。この応援曲も、心から人を思う、応援したい気持ちから生まれた曲で、それってすごいことだなと思います。
――実話ということでのプレッシャーはありましたか?
神尾:もちろんそれはめちゃくちゃありましたが、脚本を読んだとき、すごく前向きな気持ちになれるストーリーだなと感じました。
屋上でのシーンは“THE青春”
――本作の高校時代は、“THE青春”といったキラキラした場面が多いです。神尾さんがぜひおススメしたい場面は?
神尾:吹奏楽部のみんなで、「わ~!」っと叫びながら屋上を走るシーンですね。実際にはあんなことはなかなかないですけど、めちゃくちゃ青春だなと思いました。すごく気持ちよかったです。僕は応援旗を持っていたので、風の抵抗がすごかったのですが、みんなが支えてくれて、よけいに絆を感じました。
――吹奏楽部の顧問役に佐藤浩市さん、大義さんの母親役に尾野真千子さんと、大先輩とも共演しました。
神尾:なにかを盗みたいといった気持ちはありましたけど、自分とはかけ離れ過ぎている存在でした。佐藤さんはすごく計算されている方で、いつもいる音楽準備室に初めて入られたときに、そこに置かれたすべてのものや配置を確認していたんです。「ここはこうなっている」「ここではこれができるな」とか、実際の撮影には関係ないことも全部確認していて、すごいなと思いました。