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「ボンバーマン」を遊ぶだけで“月収が2倍”に?海外ゲームファイ最前線

コラム

「ゲームをプレイしてお金が稼げたらいいのにな」と考えたことはないだろうか? 子供の頃に夢見た世界が今や現実になりつつある。その手段として注目されているのが、「GameFi」(ゲームファイ)だ

「GameFi」は2021年あたりから一気に話題になった言葉で、「Game」と「Finance(金融)」を組み合わせた合成語。「稼げるゲーム(Play to Earn)」の総称として使われることが多い。ゲームとブロックチェーン技術を組み合わせた新しい形で、クエストや、バトルなどを通じて日々お金を稼ぐことができる。

Gami-fi

Gami-fiを複数アカウントでプレイするフィリピン人の様子

コロナ禍のフィリピンで失業者の収入源にも

 その人気はフィリピンを見ればわかる。フィリピンでは2020年からコロナ禍を機に「AxieInfinity」などPlay to Earnのゲームをプレイする人が爆発的に増えた。

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GaneFi人気の高いフィリピン(Bombcrypto他Play to earnゲーム)

 コロナで失業し、自宅で収入を得られる副業として普及した面もあるようだ。「AxieInfinity」の場合、毎日280万人ほどいるユーザーのうち、40%ほどがフィリピンからだという。フィリピン人の平均月収はおよそ3万3000円。フィリピンにいる「AxieInfinity」の熱心なゲーマーたちは、その2倍にあたる金額を稼いでいるという情報も。「ゲームで稼ぐ」ために、こぞってハイスペックマシンを買っているというから驚く。

 そしてGamiFiやクリプト(暗号資産、仮想通貨)の世界において、日本がフィリピンの後塵を拝しているように思えてならない。

 フィリピン在住でブロックチェーンや、WEBサイト「Metagame」に携わっている私が「世界のクリプト事情について書いてみませんか?」というオファーを受けたのも、そんな危機感によるところも大きい。

あのボンバーマンを模したGamiFiも登場

 クリプトの世界で今、旬なテーマといえばGamiFiだろう。では、Play to earn。遊びながら稼げるなんて夢のようなことは、どのような仕組みで可能となっているのか?

「AxieInfinity」の次に盛り上がったGamefiのケースのひとつに「BombCrypto」がある。ゲームの内容は往年の名ゲーム「ボンバーマン」のように爆弾を使ったものだ。「ボンバーマン」をプレイしたことのある人ならわかるだろうが、1度はじめるとハマってしまう魅力がある。

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ボンバーマンにそっくりな「Bomb Crypto」

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「Bomb Crypto」でもっとも高額なNFT(画面総額100万円以上)

 このゲームは「DappRadar」というDeFi、NFT、GameFi情報サイトではBSCランキングトップになった実績もある。ユーザー数も市場の影響で減ったとはいえ、執筆している2020年3月末時点で47万人以上いる。

「BombCrypto」は世界最大の出来高を誇る取引所「Binance(バイナンス)」が運用する「BinanceSmartChain(BSC)」上にあるブロックチェーンゲームだ。仮想通貨のひとつである「Ethereum(イーサリアム)」ではガス代と呼ばれる手数料が高くなってしまう、また手続きに時間がかかるという問題があったが、BSCの場合はそれが改善されている。

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