富士そばマニアが選ぶ「2021年心に残った珍そばメニュー」ベスト5。異色コラボも
2020年、2021年と猛威を振るった新型コロナウイルス。感染拡大の影響を受けて、外食産業はかつてないほどの苦境に立たされた。
首都圏を中心に事業展開する、立ち食いそばチェーン「名代 富士そば」も例外ではない。コロナ下を乗り切ろうと様々な策に打って出る。例えば、採算のとれない店舗を閉鎖したり、出前メニューを充実させたり……。人手不足も重なっているので、現場のオペレーションも効率化する流れに。業務用総菜を「揚げるだけ」「盛りつけるだけ」の簡単なレシピのメニューも増えてきた。
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そんな富士そばの代名詞といえば、独創性あふれるオリジナルメニューである。客足が減った今、自粛するのかと思いきや、さにあらず。数は減ったものの提供は続き、個性あふれる一品がひしめいている。
今回は、富士そばを愛してやまない「富士そばライター」の筆者が、2021年でとくに印象深かった珍メニューをセレクト。グランドメニューをのぞいた約70品から珠玉の5品を絞りこんだ。なお、一部には終売済みのメニューも含まれる。数週間で店頭から消える儚さもまた珍メニューの魅力なので、そこはご理解いただきたい。
1)大きいコロッケそば:「当社比2倍」の巨大コロッケ
五反田店をはじめ、複数の店舗で提供された珍メニューが「大きいコロッケそば」(490円)。その名のとおり、そばの上に大人の手のひら程もある巨大コロッケがトッピングされている。
コロッケの重さはおよそ150グラム、最長部分は15センチ近くもありボリューム満点! 富士そばが「当社比2倍」と謳うように、通常のコロッケを遥かに凌ぐ存在感だ。しかも通常のコロッケそばとの価格差はたったの60円。コスパの面でも優秀なのだ。
温かいそばだとつゆでコロッケが崩れてしまうので、筆者は冷たいぶっかけそばでオーダー。するとどうだろう、盛りつけの美しさに定評のある五反田店だったこともあり、写真のようにそばらしからぬ立体感に。
売れ行き好調で取り扱い店舗が増加
まるで、お包みをまとった赤子のようである。中身はよくある野菜コロッケなので、味は推して知るべし。思わずのけぞる出オチ感こそ、このメニューの真髄といえる。
売れ行きが好調だったようで、取り扱い店舗が次々と増加。「2匹目のドジョウ」とばかりに、その後、シリーズ第2弾となる「大きいカレーコロッケそば」も販売された。
これをきっかけに富士そばは「東京名物 コロッケそば」キャンペーンを実施。競合店を巻き込みながら、東京発祥ともいわれるコロッケそばの魅力発信、普及に取り組んでいる。