本田圭佑だけじゃない「起業家アスリート」の悲喜こもごも4人
ロシア大会での健闘が記憶に新しいサッカーワールドカップ日本代表。
8月6日にオーストラリア、メルボルン・ビクトリー加入が決まった本田圭佑選手は、ハリウッド俳優ウィル・スミス氏とともに投資ファンド「ドリーマーズ・ファンド」を設立したことも話題になっています。
現役を引退したアスリートがセカンドキャリアとして実業家の道を選ぶケース、実は過去に何例もあります。現役の頃から引き続きスポーツの分野に携わることもあれば、まったく別のフィールドにチャレンジすることも。
当然ながら、成功もあれば失敗もあります……。実業家への転身を果たした元アスリートの軌跡に注目してみたいと思います。
北島康介(水泳)→トレーニング施設運営など
5歳から水泳を始めた北島康介は、2004年アテネオリンピックでは100m・200m平泳ぎで初の金メダルを獲得。2008年、北京オリンピックにおいても両種目で金メダルを獲得しています。
2012年、ロンドンオリンピックでは4×100mメドレーリレーで銀メダルを獲得、2016年の日本選手権を最後に現役引退を表明しました。現役として活動中だった2009年に株式会社IMPRINT(インプリント)を設立し、スイミングスクール「KITAJIMAQUATICS」を運営。後身の育成・指導にあたっていました。
また、リハビリやスポーツパフォーマンスの向上のための用具を提供する総合販売店「Perform Better Japan」、国内最新鋭の技術が導入されているトレーニング施設「AQUALAB」の運営にも関わっています。その他にもアパレルブランド、飲食業にも参画。現役時代から今にいたるまで経営者としての手腕をふるっています。
鈴木啓太(サッカー)→腸内フローラ解析
小学生の頃よりサッカーの才能に恵まれた鈴木啓太。全国中学校サッカー大会では、東海大学第一中学校(現・東海大学付属静岡翔洋高等学校・中等部)を優勝に導くなど、当初からその存在が注目されてきました。
高校卒業後の2000年に浦和レッズ(レッドダイヤモンズ)に加入。早くからレギュラーメンバーに定着し、2009年にはチームキャプテンに就任。2015年に現役引退するまで、浦和レッズ一筋でチームを支えてきました。
現役の頃から「サッカー選手だけで終わりたくない」と、早い段階でセカンドキャリア模索していた鈴木氏。現役を退いた後に設立したAuB(オーブ)株式会社では、腸内フローラ(腸内細菌叢)解析という聞き慣れない事業に取り組んでいます。
トップアスリートの腸内フローラは、病人や通常の健常者にはない構成や細菌郡が多く分布しているという見解のもと、アスリートにとってベストな状態を解析し最良のコンディションを維持するそうです。元アスリートならではのユニークな着眼点ですね。