借金480万円残して絶縁状態の父が死亡。肩代わりする20歳男性がとった手段とは
離婚などで親と生き別れになり、そのままほとんど交流もないというケースは特に珍しいことではありません。しかし、困るのは交流がまったくなかった親が借金を残したまま亡くなった場合。なかには親の借金の返済請求が突然届いたなんてケースもあるようです。
10数年会っていなかった父が亡くなる
会社員の高野輝之さん(仮名・30歳)は、小学生のころに両親が離婚。その後は母親と暮らしていましたが、彼が社会人になってすぐに病気で他界。一方の父親とは離婚後は一度も会っておらず、母親が亡くなった際も親族を通じて連絡したそうですが葬儀に来ることはなかったといいます。
「離婚の原因は父親のDVでした。機嫌が良いときは優しかったですが、虫の居所が悪いと、幼かった私にも暴力を振るうような人物だったんです。母の葬式に来なかったときも顔を合わせずに済んだとむしろホッとしていました」
なお、母親の葬儀から3年後、今度は父親が死去。離婚後ずっと一人暮らしを続けていたそうで、高野さんが葬儀の手配や遺品の整理などを行うことになったとか。
「あんな人でも父親ですからね。築数十年のボロアパートに住んでいて、遺産と呼べるようなものなければ生命保険にも加入していませんでした。まあ、最初から期待していなかったですけど、葬儀費用などにかかった50万円以上は全額こちらの負担。20代の若手会社員にとっては大きすぎる出費で、正直かなりキツかったです」
死後届いた借金の支払いを求める内容証明
それでも後始末を自分でしたことで父親に対するケジメをつけたと思い、「どこか晴々した気分だった」と高野さん。ところが、それから約5か月後、父親の“置き土産”によって新たなトラブルに巻き込まれるになります。
「ある日、ウチに内容証明が届いたんです。しかも、父親の借金480万円の返済を求める内容でした。正直、当時の年収の倍近い額でしたし、あまりの額の大きさにあのときは愕然としました」
父親は亡くなる数年前まで小さな飲食店を経営しており、そのときに知人から借りていたお金だったとのこと。返済途中で亡くなってしまったため、息子の高野さんに請求が来たようです。