米国で人気のジャンル。アルコール2%の炭酸飲料を出したオリオンビールの狙い
アメリカにおける総消費の40%を占めると言われ、消費市場の中心となってきているのがZ世代(1995~2010年生まれの人たち)と呼ばれる若年層だ。Z世代に向けた新商品や新サービスは枚挙にいとまがない。Z世代向けの商品でヒット商品となったもののひとつに「ハードセルツァー」と呼ばれる低アルコール飲料がある。
今年(2021年)に入り日本国内でもハードセルツァーの新ブランドがいくつか立ち上がっている。3月にハードセルツァーの新ブランド「DOSEE(ドゥーシー)」を立ち上げたオリオンビール株式会社マーケティング本部の崎山茜氏に、「DOSEE」発売の経緯や狙いなどを聞いた。
アルコール度数低めのお酒を選びたい
そもそもハードセルツァーとはなんぞやという基本的な質問をすると、「ハードセルツァーはアルコール入り炭酸水という意味です。既存のお酒に比べて低カロリーで糖類の使用を抑えた商品が多く、海外ではヘルシー志向の若い世代に人気の新しいカテゴリーのお酒です」と説明してくれた。
「DOSEE」発売の経緯については、こう語る。
「弊社にてお酒に対する消費者調査を行ったところ、若い世代では『アルコール度数が低めのお酒を選びたい』『カロリーや糖質が低いお酒を選びたい』というニーズがあることがわかりました。ニーズにマッチするお酒として、近年、ヘルシーがトレンドになっているアメリカにおいて、特に若い世代を中心に支持されているハードセルツァーに注目し、発売することとなりました」
ネーミングは沖縄方言が元に
現在「DOSEE グレープフルーツ」「DOSEE シークヮーサー」「DOSEE アセロラ」「DOSEE パイナップル」の4フレーバー(250ml缶)が発売されている。アルコール度数は全て2%。首都圏ではオーケーストアやコモディイイダの一部店舗で販売中。
価格はオープン価格だが、オリオンビールの公式ECサイトでは30缶入のケース1箱が税込6633円で販売されている。
余談だが、「DOSEE」というブランド名はマーケティング用語のPlan-Do-Seeあたりからのネーミングかと思いきや、沖縄方言の“どぅし(友達)”が語源となっているそうだ。