サウナにハマった32歳女性が“熱波師”検定に挑戦した結果「精神的に前向きになった」
新型コロナウイルスの脅威が続く中、資格を取得する人が増えている。人気はやはり仕事に直結する資格だが、資格コレクターや資格マニアと呼ばれる人たちが狙うのは「面白い資格」。そんな資格コレクターの一人で、私の長年の友人でもある伊藤聡美さん(仮名・32歳)が、「最近、めちゃくちゃ面白い資格をとった!!」と自慢げに連絡してきたので、詳しく話を聞いてみた。
いま激アツの資格とは
伊藤さんが取得した資格、それはサウナ内でお客にタオルで熱風を送る「熱波師」と呼ばれる資格だ。横浜市鶴見区の「おふろの国」で開催される「熱波師検定」は、現在不定期ではあるが年に3回ほど開催されている。毎回定員いっぱいになる人気で、受験者は全国から集まるという。
「ここ最近、サウナがアツいじゃないですか。サ活、サウナー、サウナ女子などの新語もできていて。サウナのドラマや漫画を見ていて興味はあったんですが、コロナ禍で友達と集まることも少なくなり、一人遊びを探しているうちに、私もサウナにハマりました。通ううちに熱波師という資格の存在を知り、直感的にこれだ!! と思いました」
同資格は、熱波師のなかでも技術に優れたプロ熱波師たちが会員の「日本サウナ熱波協会」という団体が主催している。教え方も本格的だ。
「講習は、座学と実習に分かれていて、どちらも私にはとても新鮮で面白かったです。座学ではサウナの歴史やサウナに入る上での注意点などを学び、実習ではタオルの持ち方から始まり、受講者同士でひたすらタオルを振る練習。弱中強の風の種類、相手との距離による風の広がり方などを体験し、タオルの振り方ひとつで風がこんなにも変わるものかと驚きの連続でした」
実際に熱波師デビューをしてみて
熱波師の資格をとってからは、とんとん拍子で熱波師デビューが決まったという。実際に熱波師になって何か変わったことはあったのだろうか? 本人に聞いてみた。
「まずね、ご飯が美味しい!! よく眠れる!! これが一番ですね(笑)。あと、精神的に前向きになりました。実は、熱波師になる前は、今務めている会社の仕事に自信を失くしていて鬱々とした毎日を過ごしていたんです。しかも、彼氏とも別れてしまって。
そんな私にとって、サウナの世界は“非日常”で全てがキラキラして見えました。圧倒的オーラを纏った“熱波師の先輩”の存在も大きかったです。体ひとつで勝負してお客さんを笑顔にして帰す。自分の目標ができました」