注目女優の優希美青、“女優魂”に火をつけた「有名監督からのダメ出し」
過去からの留守番メッセージをきっかけに、恋に落ちた高校生の男女をめぐるミステリアスなラブストーリー『NO CALL NO LIFE』が3月5日(金)より公開中です。本作で井上祐貴さんとのW主演を務めた、優希美青さん(21)にインタビュー。
主人公の佐倉有海を演じるにあたり、井樫彩監督から「お芝居をしないで。素のままで」と言われ、自分自身を見つめながら役へのアプローチを行った優希さん。
女優魂に火を付けたある監督との出会い、大の仲良し平祐奈さんとのエピソード、小学1年生のころに一目ぼれしたという『名探偵コナン』への熱い想いなど、さまざまなことを聞きました。
出会うべくして出会った2人の物語
――過去に秘密を抱える難しい役だったと思います。脚本を読んでの率直な印象は?
優希美青(以下、優希):有海と春川(井上)、2人の痛いくらいまっすぐな恋愛模様だけじゃなく、暴力や親子関係、いま実際に問題になっていることなども描かれています。お客さんにどう伝わってくれるだろうと楽しみでした。
――携帯電話を通じて過去と交流するファンタジー要素もあります。
優希:非現実的なんですけど、なぜかすんなり受け入れられました。2人は出会うべくして出会ったし、そのきっかけが携帯の留守番メッセージというのが面白いと思いました。
監督から「素のままで」と
――演じた有海についてはどうアプローチしていきましたか?
優希:最初は分からなかったです。私とは育った環境も全然違うし、共感できるところもなくて。普通の子ではあるけれど、過去に大変なことがあって、でもそれを忘れている。
私がそれで悩んでいたら、井樫(彩)監督が察してくださって、ふたりでお話する機会をいただきました。そのとき、「美青ちゃんの素のままで。美青ちゃんにも影や闇の部分がある。それを表に出せば有海になるから」とおっしゃってくださいました。
――自分の闇の部分。
優希:そうなんです。そこを意識してから脚本を改めて読んだら、不思議と有海が私に思えてきたんです。私は有海のように親の愛情を知らずに育ったわけではありませんが、中学1年生からお仕事を始めていたので、家族と一緒にいる時間が少なくて、周囲の友達を羨ましく感じたこともありました。そうした気持ちは分かりますし、ひとつずつ有海に寄り添えるところを考えていきました。