21歳がカリスマ美容師に憧れて上京…「月3万円の仕送り」が生命線
ネットの恩恵により、地方で活躍できる仕事が増えたように思います。とはいえ美容師やネイリストなど、美容関係の仕事を極めようとする人の中には、あえて“東京の店”で働くことにこだわりを持っていることもあるようです。
カリスマ美容師に憧れて上京した瀬戸麻里奈さん(仮名・21歳)はまさにその1人でした。
週6出勤で手取り15万円
「憧れている美容師さんが東京にいるんです。その人の店には受かりませんでしたが、せめて東京の店で働きたくて上京してきました」
宮城から上京してきた麻里奈さんですが、いまだに東京に馴染めないといいます。
「東京の子は技術うんぬんの前にオシャレのレベルが違いますね。今はスマホを使えば片手でいくらでも情報は得られるけど、やっぱり生は違うというか。私からしたら、もう何もかもオシャレなんですよ。少しでも追いつきたいんですが今の月収だとなかなか難しくて……」
彼女の月収は週6出勤で手取り15万円。決して高給とはいえません。
仕送りをもらっているから親にいい顔されない
現状は、実家から毎月3万円の仕送りをもらって何とか生活しているそうですが「だいぶカツカツ」と苦笑いです。
「月収15万円と仕送りが3万円でトータル月18万円。家賃が8万円でちょっと高めなんですが、東京は物騒な事件も多いので、オートロック付きで3階以上っていうのは外せませんでした。ここから、食費と交際費が月に約5万円。光熱費が1万円、携帯代が1.5万円。残りは全部洋服や化粧品に消えてます。本当はバイトもしたいんですが、開店前や閉店後にも練習があるのでできないんです」
母親からは「生活は大丈夫なのか?」と心配そうな電話がくるといいますが、麻里奈さんはそれすらプレッシャーに感じているとか。
「気にかけてくれるのはありがたいんですが、東京で就職したことに親はあまり賛成してないんです。『地元でも美容師はできるでしょ。実家に住めばいいのに』としつこく言っています。コロナのこともあって5月以降は特に『帰ってこい』という連絡が増えましたね」