スニーカー通勤が悲劇的にダサい人の特徴。履いてOKは2タイプだけ
ここ数年でビジネスファッションの多様化が加速しています。2018年3月に国民の健康増進を目指し歩くことを促進する官民連携プロジェクト「FUN+WALK PROJECT」が発足し、歩きやすい靴や服装での通勤スタイルがさらに注目されるきっかけとなりました。
今やスニーカー通勤は大手企業を中心に、想像以上の拡がりを見せています。とはいえ、どんなスニーカーでもビジネスファッションに合う訳ではありません。「スニーカーの色選び」に加え「パンツの丈感」「合わせるスーツ」まで、好印象に仕上げるコツが無数にあります。
今回は、のべ4600人を超えるビジネスマンの買い物に同行する服のコンサルタント『真似するだけで印象が劇的によくなる 38歳からのビジネスコーデ図鑑』(日本実業出版社)の著者が「スニーカー通勤のはじめ方」について、お伝えします。
スーツに合わせられるスニーカーは
ビジネスファッションに合うスニーカーの色・形状は限られます。一歩間違えれば、とてもビジネスマンには見えない装いなってしまいます。足元が悪目立ちしないようカラーリングは黒・白に絞られます。また、意外かもしれませんが茶色のレザースニーカーは革靴ライクに見えるため、難易度が高いのです。
その形状はスポーティーな雰囲気を感じさせないものに限定されます。たとえば、バスケットシューズのようなハイカット型は当然NGです。また、今流行りのボリュームあるスニーカーも、スラックスのドレス感に負けてしまうリスクがあります。もちろん、コンバースのようなキャンバス地もカジュアル過ぎます。
目上の人も納得する今どきスニーカーは「本革タイプ」もしくは「メッシュタイプ」です。本革タイプはドレス感がありますし、メッシュタイプは黒でも軽量に見えるため、涼しく見えます。ただし、どんなにスニーカーの条件を満たしていても、着こなしが間違っていればだらしなく見えてしまいます。
スニーカー通勤はパンツの丈が重要
スニーカーのビジネスマンは徐々に増えていますが、馴染んでいる人と違和感がある人に分かれます。この違いは、スニーカーの選び方というより、「スニーカーとパンツ丈のバランス」です。
スニーカーはその性質上、合わせるパンツ丈が、革靴にくらべ短くなります。というのも、革靴とスニーカーで、覆いかぶさったパンツ生地の見え方が大きく変わるからです。ツルっとした表面の革靴に覆いかぶさったスラックスは、ヒラヒラ揺らぎ、その様はエレガントですが、スニーカーに覆いかぶさったスラックス生地は、凸凹したスニーカーの形状に引っかかり野暮ったい印象に見えます。
スニーカーに合うビジネスパンツの丈は、「生地が完全に覆いかぶさらず、少し触れる程度」。これがスニーカー通勤をスッキリ見せる工夫です。ちなみに、スニーカーは、スーツよりオフィスカジュアルによく合います。お堅いスーツよりオフィスカジュアルがマッチします。初心者は、いつものスーツに合わせるのではなく、ジャケットもしくはノージャケット姿で着こなしてみましょう。
おすすめはスニーカー以上、革靴未満
完全なスニーカータイプに抵抗がある人にお勧めしているビジネススニーカーがあります。スニーカーソールに革靴のアッパーソール(足の甲を覆う部分)を載せたビジネススニーカーです。ドレスライクな印象で、履き心地はスニーカー。その手のビジネスシューズはこれまでもありましたが、最近そのバリエーションと扱いが増えています。
このとき、パンツとアッパーソールの色をなるべく近づけましょう。たとえば、黒いアッパーソールに濃いグレーのスラックスを合わせます。こうすることで、スニーカーの白ソールが際立ち爽やかです。
新しい生活様式として、この夏、スニーカー通勤にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
⇒後編<夏場のスニーカー通勤。普段着っぽく見せないコツは?>に続く。
<TEXT/服のコンサルタント 森井良行>