政府のコロナ対応に、支持率ダダ下がり。20代の評価は?
安倍政権の支持率が急落しています。5月下旬〜6月初めに報道各社が発表した世論調査では、軒並み支持率が30%前後にダウンしているのです。
たとえばFNNが6月1日に発表した5月調査では、政権を「支持する」が36.4 %(前月より7.7ポイントダウン)、「支持しない」が52.5%(10.6ポイントアップ)という惨憺たる結果。
また、時事通信が6月6日に発表した調査では、新型コロナウイルスをめぐる政府の取り組みについて、「評価しない」が60.0%で、「評価する」37.4%を大きく上回りました。
欧米よりはるかに少ない死者数に抑え込んだのは事実。ですが、緊急事態宣言が「遅すぎた」とか逆に「必要なかった」との声もあるし、“アベノマスク”は不評でした。
では、若者たちはどうみていたのか。20代の男女100人へのアンケート(5月29日)と取材で、若者の声を聞いてみました。
政府の対応は「正しくなかった」が半数以上
まず「コロナ禍での政府の対応は正しかったかどうか」を聞いたところ、「正しかった」と答えたのは42人。残る58人は「正しくなかった」と答えました。
正しかったと答えた人たちからの意見で目立ったのは「未知の疾患だったので、そもそも正しくないとはいいがたい」といった声でした。
「緊急事態宣言を出していなかったら、長期にわたりさらに蔓延していたはず」(22歳・会社員・男性)との声や、別の回答でも「諸外国のような爆発的な感染者増加を防げた」と評価する意見も上がっていました。
一方で、正しくなかったと回答した人たちからは、初期段階で「海外からの入国制限をしてほしかった」という声もありました。
24歳・公務員の男性は「政策判断がとにかく遅かった」と回答。「給付金の話なども二転三転していたし、緊急事態宣言も出すだけ出して国民や自治体に丸投げというのも国家の対応としてどうなのか」と疑問を抱いていました。
「#安倍総理ありがとう」についてどう感じる?
未曾有の事態で指揮を取っている安倍晋三首相に対して、SNSでは「#安倍総理ありがとう」「#安倍総理休んでください」というハッシュタグも使われています。この動きについて、賛成と答えたのは52人。反対と答えたのは、48人でした。
賛成した人たちからは「対応への賛否両論はあるものの、尽力に対して感謝を伝える方法としてアリなのではないか」という意見があったほか、テレビ越しに「表情が疲れていたようにみえたので休んでほしい」とねぎらう声も。
商社勤務の25歳男性は「賛成」としつつも、「総理ありがとう。休んでくださいとは本当に伝えたい。ただし、感謝やいたわりではなく『早く辞任してください』という気持ちから」と皮肉を交えた意見を述べていました。
一方で、反対した人たちからは「ここ数か月で迅速な対応がひとつも取れていない」「総理大臣として難題に取り組むのは当然」と辛らつな意見が。また、ハッシュタグが「故人へ向けたメッセージのようで違和感をおぼえる」と使い方自体に言及する声もありました。