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「リモートワークの達人」が伝授。社内の会話、働き方をどう見てる?

学び

 新型コロナウイルスの流行でビジネスマンたちの働き方は大きく様変わった。オフィス勤務から自宅でのリモートワークへ切り替えを余儀なくされた人も多いだろう。

リモートワーク

※画像はイメージです

 そんな中、設立当初からオフィスを持たず、「フル」リモートワークを実施しているのが、株式会社オレコン。創業8年目のWebマーケティング会社だ。総務省が毎年、テレワークの導入・活用を進めている企業・団体を「テレワーク先駆者」として公表しているのだが、2019年のうち1社として選ばれた。現在は社員が1名、他は業務委託のスタッフ。希望があれば社員になれるが、その場合も在宅勤務だそうだ。

 今回はオレコンにリモート取材を敢行。フルリモートワークの働き方や会社の評価制度について、創業者でもある山本琢磨代表取締役に話を伺った。

なぜフルリモートにしたのか

山本琢磨氏

オンラインミーティングも手慣れたものだ

――そもそも何故、御社はフルリモートの会社になったのでしょうか。

山本琢磨(以下、山本):私にはパーキンソン病という難病を抱える父がおりました。ですが、私は正面から向き合うことができずに逃げる日々を送ってしまい、「もっと支えることができたのでは?」と後悔することも少なくありませんでした。

 そのため、弊社で働く人には同じ思いをしてもらいたくないという気持ちを強く抱き、家にいる時間を大切にしてもらうため、フルリモートワークを採用しました。

――フルリモートを実施する御社では、スタッフをどのように管理しているのでしょうか。

山本:弊社ではスタッフの勤務時間を全て数値管理しています。目安は週15時間。もちろん家族や自身のプライベートが優先するようにしておりますので、事前申告は不要です。数値の計測や改善のために設定しているので、週15時間に満たなかったからといって降格されたり、評価が下げられることは一切ないです。

独自の教育プログラムを用意

山本琢磨氏

株式会社オレコン代表取締役の山本琢磨氏

――新しく御社で働き始めるスタッフはいきなりフルリモートだと、最初は何をすればいいのか戸惑ってしまうこともあるのでは。

山本:新規参入者をフォローするためにオンライン上でオリエンテーションを開いて、会社概要やビジョンを共有しています。その後は社長と1:1で面談を行い、本人のやりたいことをどのように実現していくかなどについて話し合います。また「オープンタイム」という週に1時間、いつでもZoomで先輩スタッフと話ができる機会を設けています。

――他に新しいスタッフとのコミュニケーションに関して工夫されている部分はありますか。

山本:「Trello(タスク管理ツール)」と、チャットワークを積極的に利用しています。必要な資料の場所や業務の実施手順などを共有しており無駄なやり取りを省いています。また、先程のオリエンテーションにて会社独自の教育プログラム「BASICS」を活用しています。外部から購入した教材もありますが、弊社スタッフが自ら動画撮影や編集を行ってプログラムに取り入れています。

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