すぐ利用できる「20万円の特例貸付」を申請して感じたこと。申し込み殺到に驚愕…
新型コロナウイルスの感染拡大により、さまざまな業種の人々が休業や事業縮小を余儀なくされている。とくに痛手となっているのが、個人事業主(フリーランス)として働いている人たちだろう。
予定していたスケジュールの遅延、中断。業種によっては、休業状態に陥っている。かく言う私も、フリーランスライターの立場として不安を感じている一人だ。
フリーランス向け「生活福祉資金貸付制度」
先日4月7日に発令された「緊急事態宣言」を受け、安倍首相は、個人向けの「現金給付金」、事業者向けの「持続化給付金」という給付金制度を併せて提示した。しかし、問題もある。持続化給付金は、「上限100万円まで支給」としているが、売上減少額が100万円に満たない場合、その金額までしか給付を受けることができない。また、具体的な申請方法や必要事項は4月24日を目途としている。
そんななか、今すぐにフリーランスが利用できる制度を探すうち、私は「生活福祉資金貸付制度」を見つけた。
3月25日に厚生労働省が制度の拡大を発表し、「新型コロナウイルス感染症の影響を受け、休業や失業等により生活資金で悩む世帯に特例貸付を実施する」というものだった。
社会福祉協議会の窓口で申請し、審査が通れば20万円の借り入れができる。据置期間(返済しなくてよい期間)は1年間、償還期限(返済期限)は2年。つまり、向こう3年間は無利子で貸付を受けられる。さっそく私は申し込みを行うことにした。
申し込み殺到も、地区によっては予約制なし
まず私は、社会福祉協議会に電話で相談してみることにした。3月まで派遣社員とフリーランスの両輪で働いていたが、4月からフリーランスで1本化しようとしていたこと。新型コロナウイルスの影響によって、取材日前日にキャンセルとなったケースもあり、2月の給料や報酬が安定しなかったことなどを伝え、緊急小口資金の特例貸付を受けたい旨を伝えた。
すると、「では、当日に先着で受付します。今のところ、予約は承っていません」との答えが返ってきた。地区によって異なるようだが、私の住む市では予約そのものができなかった。また、平日に1日約20名が訪問しているという事実にも驚いた。
制度が拡大されて9日後(4月3日)のことだったが、想像していた以上に申し込みを希望する個人事業主は多いようだ。さっそく私は、翌週6日の月曜に訪問する意向を伝えた。