『ガイアの夜明け』で注目!19歳で起業した寝たきり社長とは?
5月22日放送の「ガイアの夜明け」(テレビ東京)で、髄性筋萎縮症を患い重度の障がいを持ちながらも起業し、26歳の若さながら代表取締役社長として働く佐藤仙務さんの奮闘ぶりが紹介されました。
「もう一つの働き方改革」と題され、ハンデキャップを負った人々とともに進める働き方改革に多くの共感が寄せられました。強い立場に属している人が、弱い立場に置かれている人に対して、手を差し伸べるどころか、逆に搾取しようとするニュースが日々、目立っています。
そんななかで孤軍奮闘する佐藤さんとは、どんな人物なのでしょうか。
「パソコンでの仕事は障がいも健常も関係ない」
佐藤仙務さんは、脊髄性筋萎縮症という難病を患い、現在自分で動かせるのは左手の親指だけです。
しかし、わずかに動くその親指を駆使してコンピューターを操作し、特別支援学校を卒業後に仲間とともに2011年、19歳のときに立ち上げた会社「仙拓」の代表取締役社長を勤めています。
会社を立ち上げたきっかけは、働きたい意志はあったのにどこの会社にも入社することができなかったため、「だったら自分たちで会社を興して仕事をすればいい」と思ったからだそうです。「ガイアの夜明け」内でも、
「まったく関係ないと言ってもいいほど、パソコンを使って仕事をしていると、『障がい』とか『健常』とか関係ない世界で闘えるのかなと思う」
と、話していました。
孤独な老人を障がい者が救うサービス
仙拓はホームページや名刺をデザインするウェブデザイナーの仕事を請け負っており、サイボウズの社長の青野慶久さんを始め著名人にもファンが少なくありません。
また、ACジャパンのTVコマーシャルで有名になった筋ジストロフィーを患う宗本智之さんも仙拓の社員としてウェブ解析の仕事をしています。
そんななか、仙拓は去年の12月、新しいサービスを発表しています。
それは、カウンセラーの資格を取得した障がい者が、一人暮らしの高齢者の話し相手になり、元気を取り戻してもらうという取り組みです。障がい者の雇用問題と、高齢者のケアを同時に解決することができる画期的なもので、老人ホームで孤立していたお年寄りが救われると、注目されています。