不安な時代こそ「新しいエンタメ産業」に就職するべき理由
「人生100年時代」と言われる現在。将来の生活に備えて、今はまだ20代のビジネスマンも何か準備をする必要がある。
あなたが非正規雇用だったり、病気や親の介護で会社を辞めざるを得ないとき、今ならまだ社会保障制度に守ってもらえるが、その財源もいつまで続くかわからないのが現実だ。今こそ組織に頼らず、個人が自ら稼ぐ方法が求められようとしている。
30万部のベストセラーになった『働かないで年収5160万円稼ぐ方法』(アスコム)の著者である川島和正氏が、来るべき時代の流れについて解説した(以下、新刊『お金儲け2.0』より川島氏、寄稿)。
産業革命以前、世の中はどのように動いたか
大失業時代に向けての対策を考える前に、まず世の中は、どのように動いているのかを、一度知っておく必要があります。原始から現代にかけて、人々はどのように暮らしてきたのかを学ぶと、将来の対処方法も見えてきます。
先史、人々は小さいコミュニティーで自給自足の生活をしていました。狩猟民族は狩りをして肉や野菜を食べ、農耕民族は大地を耕して穀物や野菜を作って食べていたのです。また、服を作り、家を建て、雨風から身を守っていました。
その後、人々は穀物や野菜と魚や肉、服や道具などを交換するようになりました。物々交換が始まったわけです。しかしながら、食物は腐ってしまうため、腐ることなく価値を保有するためのお金が登場しました。そして、生産管理と取引が上手な人や、相手から強奪できる武力のある人が、お金をたくさん蓄えられるようになり、その地域の権力者となっていきました。
この衣食住と奪い合い中心のシンプルな経済が、約20万年前から、西暦1800年頃まで続いてきました。しかし、イギリスでは1800年頃、日本では1900年頃に起こった産業革命により変わり始めました。
産業革命で失業した人々はどうなったか?
何が変わったのかというと、機械の登場により、コミュニティーのほとんど全員が生活のために働かなくても、服や食べ物や家を供給できるようになったのです。そして、ここにきて初めて失業者がたくさん出てきたのです。
日本の総務省統計局で公開されているデータを見ると、1920年には、第一次産業(農業・林業・漁業)と第二次産業(鉱業・建設業・製造業)に従事している人が全就業人口の74%を占めていました。しかし、機械化が進み、少人数でも食料や服や家を大量生産できるようになったため雇用が失われ、2015年の統計では29%にまで落ちています。
このように、日本では100年以上前に多くの人が失業する産業革命がありました。そのとき、多くの人は失業して、何十年もの間困っていたのかというと、そうではありません。最初は困ったものの、その後は何かしらの仕事に就いています。現在の日本の完全失業率を見ても約2.4%(2018年)であり、職がなくて困っているわけではありません。