「男子社員はメイク禁止なの?」職場でイビられたジェンダーレス新人男子の怒り
最近はジェンダーレス男子、メイク男子がちょっとしたムーブメントになっています。りゅうちぇるや桑田真澄の息子・Mattなど芸能界にもメイクを楽しんでいることを公言している人が増えています。
インスタやYouTubeで男性のメイクアイテムやHOW TOを紹介する動画などもよく見かけます。しかし、そのような活動を目にする人たちは自由業・芸能界などの業種の人がほとんどです。では、世間のジェンダーレス男子はどうしているのでしょうか?
LGBTサークルで楽しく過ごした学生時代
小さい頃から「美しくいたい」という願望があり、セクシャリティにゆらぎがあったという加藤幸世さん(仮名・24歳)。大学時代はLGBT研究サークルで過ごし、周りにもメイクや奇抜な服装など受け入れてもらいながら、楽しく過ごしていたのだそう。
「LGBTサークルといっても、みんながレズビアンやゲイというワケではなく、LGBTを勉強し、理解しようという人たちの集まりでした。僕は、昔から男性アイドルが好きだったので、推しの顔になりたくてメイクや美容整形の研究をしていました。サークルの子たちは一緒にコスメを選んだり、服装を褒めてくれたりしていました」
肌もキレイに見られたい加藤さんは毎日、BBクリームを塗ったり、男性っぽい濃い眉がコンプレックスだったのでアートメイクにしたりして過ごしていたそうです。
「大学の友達も、美意識が高く、男子は普段からマツエクやカラコンをしていました。ぼくもジェンダーレスな儚(はかな)い目もとに憧れていて、カラコンやマツエクもします。会社に入っても、このスタンスを崩すつもりはありませんでした」
就活では髪を短くしてメイクも薄く
最近では男性用のベースメイクアイテムや、長さ・カールが調整されたマツエクも売られています。加藤さんは新卒でPR会社に入社しますが、どのような服装で就活に挑んだのでしょうか。
「さすがに就活時は髪も短くしましたし、マツエクも過度なものはやめました。ベースメイクは、遠目からなら分からないだろうと思って、施していました。内定してからも、セクシャリティについて話す機会がなかったので、入社まで明かしていませんでした。会社に入ってから、ふんわり言っていけばいいのだと思っていました」