ルノアール、唯一無二の「カフェ文化」を生み出す経営戦略
商談に会議、ノマドワーカーの作業スペースにと、さまざまな形でビジネスパーソンに愛される“都会のオアシス”「喫茶室ルノアール」。
そんなルノアールを愛しすぎるあまり、「ルノアールを愛する会」を発足したのが都内の広告会社に勤める山内真太郎さんです。
書籍執筆の経緯やルノアールの魅力について聞いた前回に引き続き、今回は20代の若手ビジネスパーソンに向けてルノアールの活用方法を教えてもらいました。
20代ビジネスマンはルノアールをどう使う?
――最近はルノアールも若い利用者が増えているように思うのですが、山内さんはこの変化をどう考えていますか?
山内真太郎(以下山内):お店によってカラーは異なっているので一概に言えませんが、若い層やスーツを着ないで仕事をしているような人たちなど、利用者層はたしかに多様になったと思います。
これは世の中の流れでしょう。ルノアールは無駄に気を遣わなくて済むので、コーヒーを飲むだけではなく、何か目的がある人がお店に訪れているのではないでしょうか。
――そうしたなかで20代におすすめできる利用方法というとどんなものがあるでしょうか?
山内:ひとつはヤドリギ的にいろいろな店舗を利用するという使い方。ルノアールは専門的に言うと、ドミナント戦略と呼ばれる戦略を取っていると思われます。
つまり、局地的にたくさんお店を作って「ここにも、あそこにもルノアールがある」みたいな状況をうまく作り出している。だから、例えば、商談が始まる前にちょっと時間があいたら、その前にその近くのルノアールによって落ち着いて資料を整理する。
ルノアールが運営する異なる形態の店舗
山内:仕事が終わったら家の近くのルノアールでリフレッシュ、といった使い方もいいでしょう。店内にはWi-Fi、電源が完備されていますしね。
お店によっては名刺スキャンができたり、貸し会議室があるものまである。およそビジネスに必要なありとあらゆるものがそろっています。
――誰でも使えるオフィスのようですね!
山内:ルノアールは広く知られている「喫茶室ルノアール」以外にも「カフェ・ミヤマ」やスタバっぽいスタイルの「NEW YORKER’S Cafe」など、異なる形態の店舗も運営しています。目的に応じて使い分けることもできますね。