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23歳が「3度の少年院生活」を経てトップ営業マンに。更生のきっかけは?

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 現在、分譲マンション向けの設備会社で営業職に就く望月優矢さん(23歳)は、かつて3度にわたり少年院へ入った経験を持つ一人です。

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望月優矢さん(23歳)

 空き巣や傷害といった犯罪を繰り返した過去を経て更生、今ではひと月あたり1000万円売り上げることもある営業マンとして活躍。前回はこれまでの生い立ちについて聞きましたが、後編では自身の経験を振り返りながら、仕事のやりがいを伺いました。

更生のきっかけ。営業マンの道へ…

 実は、望月さんの取材はご本人からの問合せがきっかけ。その後、記者との面談を経て、今回の取材に臨んでいます。

 ブログでも自らの経験を打ち明けていますが、彼の根底には「悪いことをしているヤツらや、仕事でくすぶって悩んでいる人たちにメッセージを届けたかった」という熱い思いがありました。

「3回も少年院に入っているヤツは、僕が在所しているときにも会ったことがなかったし、こんな落ちこぼれでも立ち直れるというのを知ってほしかったんですよね。

 今は分譲マンション向けにキッチンのリフォームを提案する営業として働いています。きっかけは3度目の出所後に犯罪に手を染めた青少年の自立支援を手がけるNPO法人クラージュの方が更生や就職を支援してくれたことでした」

 少年院は刑務所と異なり、保護者が誰かをハッキリさせないと出所できないルールがあります。

「ただ、僕は地元の山梨県で繰り返し逮捕されていたので、3度目に出所したあと父親から『どうせまた悪いことするから、もうこっちに帰ってこないほうがいい』と言われた。そのときに拾ってくれたのがクラージュで、初めは住み込みで働いていたけど、今は自分で部屋を借りて彼女と2人で暮らしています」

犯罪には“依存性”がある

罪

※画像はイメージです

 3度にわたり少年院暮らしを経験した彼が、出所から2年間も一般社会での生活を続けているのは「自分にとっての最長記録だ」と言います。

「今はもう、犯罪に手を染めようとは思わないですね。空き巣でお金を稼ぐのと、人に喜んでもらいお金を稼ぐのは“お金を手に入れる”という結果こそ一緒かもしれないけど、やっぱりやりがいが全然違うと思う。

 ただ、犯罪にはアルコール依存や薬物依存のように依存性があり、ひとたび生活に根付くと習慣づいてしまうところがあります」

 少年院に繰り返し戻った望月さんも、当時は「次はどんな悪いことをしてやろうか」と、出所するたびに思っていたそうです。そこから今の心境はどう変化したのか?

「仕事を始めるときに『この業界は、同世代に比べてかなり稼いでるヤツもいる』と聞いたんです。だから、今はもう『やってやるよ』って気持ちで、これを手放したくない。目の前に1000万円が落ちていても交番に届けてやるぞくらいの気持ちです(笑)」

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