-196℃でレモンが瞬間凍結!「ストロングゼロ」の意外な開発秘話
仕事終わりの一杯こそ、至福の時間。家に帰ったら、グビッと缶チューハイを煽るという人も多いのではないでしょうか。
そんなチューハイのなかでも、最近はアルコール度数が8%や9%と高めのものが「忙しくて時間がないので、すぐに酔っぱらいたい」という若年層に人気です。なかにはワインと同等の12%と高めのものもあるとか。
サントリーが2018年に公表した「RTDレポート」では、そのまますぐ飲めるアルコール飲料(RTD=Ready to Drinkの略)の市場は10年連続で成長していて、とりわけアルコール度数8%以上の商品は、2012年の2.3倍に迫る見込みです。
人気チューハイのおいしさの秘密とは?
10月某日、神奈川県川崎市・武蔵小杉駅近郊の「サントリー商品開発センター」DCホールで行われた「-196℃製法 実演セミナー」。ジューシーな果実味と、9%の高アルコールで人気の「-196℃ ストロングゼロ」。おいしさの秘密はどこにあるのかをレポートします。
人気チューハイのおいしさの秘密が披露されるとあって、用意された席は報道関係者で埋まりました。
登壇したサントリースピリッツRTD部・井島隆信氏によると「-196℃」は2008年度以降、10年連続で過去最高売上を更新中。「ストロングゼロ」シリーズが投入されてからは、さらに人気に拍車がかかったそう。
「-196℃」実演!レモンが一瞬で凍結
次に「実演セミナー」の進行役である、サントリースピリッツ商品開発研究部の藤原裕之氏が登場。まずは2005年に発売されたチューハイ「-196℃」の開発秘話に話からスタートしました。
「ある日、居酒屋でチューハイのレモンを他の人が搾ってくれたのですが、自分で搾って飲むときより、おいしくないことがありました。なぜかと考えたところ、自分で搾ると、果汁や果皮の香りが指に付く。その手で飲むからおいしいということに気づいたんです」
実はきっかけは、部内の飲み会だった!? 藤原さん曰く、この出来事をきっかけに「-196℃製法」が生まれたそうです。