ぺえ「誰でもカミングアウトすべきとは思わない」新世代オネエの覚悟
誰しもがカミングアウトして幸せになれる世界ではない
――もし目の前にカミングアウトをしようかどうしようか迷っている人がいたら、ご自身の経験も踏まえてなんてアドバイスしますか?
ぺえ:どれだけ日本の理解が深まってるとはいえ、やっぱりカミングアウトしてから離れていく人もいるかもしれない。
傷つく自分っていうものを想定して、それでも自分らしく生きたいならカミングアウトをしたほうがいいと思います。誰しもがカミングアウトして幸せになれるっていう世界でもないし、若いうちにカミングアウトするのが正解だとは思いません。
私は23歳でゲイを両親にカミングアウトしましたけど、べつに30歳でする人もいれば、50歳でして幸せになる人もいます。
だからカミングアウトするタイミングって人それぞれなんですよね。ある程度のリスクを覚悟できて、それでも「私は言いたい」という気持ちができあがったら言えばいいと思います。
「LGBTの未来は、すごく明るいんだろうな」
――レギュラーを務めるNHKの『ジューダイ』など、10代の子たちと接する機会も多いと思いますが、若者のLGBTへの理解はどれくらい進んでいるように感じますか?
ぺえ:先日、10代の子たちの前で話す機会があったんですけど、LGBTに関してまったく差別のニオイとかもなかったですし、考え方もすごく柔軟で適応能力があるなと感じました。
むしろ上の年代のほうが、考え方が古くて頭も固い。訳のわからないこと言っている議員もいますよね。だから、今の若い子たちが大人になった、20~30年後の未来は、LGBTに関してすごく明るいんだろうなって思います。
――ぺえさんは中学2年生のときに彼氏ができたそうですが、周りの変化などはありませんでしたか?
ぺえ:中2のときに初めて彼氏ができて、その彼がたぶんバイセクシュアルだったんです。でも、学校でもまったく包み隠さず私への愛を常に言ってくれる人でした。逆に私のほうは最初、後ろめたい気持ちが強かったです。
でも次第に手をつないだり、相手の彼のオープンな愛の表現がだんだん心地よくなったりしてきたという感じですね。
最初はあたしも、彼も体育会系の坊主で見た目もインパクト強かったんですけど、オープンにしてしまえばもう怖くないですね。芸能界もそんな感じじゃないですか(笑)。