倉科カナ、実父と生き別れた娘役は「私自身の過去とも似た境遇」だ
「時間は有限。チャレンジすべき」
倉科:あと、20代というくくりではありませんが、挑戦することは大切だと思いますね。最初から無理だと考えて不可能だという理由を探すのではなく、やってみる。
私は熊本出身ですが、地元にいると、東京で芸能活動をしようとオーディションを受けるというのは、普通ならあまり考えられない。でもそこをやっぱり無理だよねと考えるのではなく、チャレンジすること。時間は有限です。
――なるほど、特に若い頃の時間は限られていますからね。
倉科:とても貴重だと思いますよ。どんどん減っていく。その時間を、自分の人間磨きとして使うのは、まだまだ吸収力のある20代なら特に可能です。
自分からいろんなところに飛び込んで、感性を磨く、掴みに行くというのは大切なことだと感じています。でも30代もそうです。私も、絶賛、人間活動中です(笑)。
縁が繋がるところが道
――これまでに先輩やスタッフさんなどから言われたり、姿勢を見ていて影響されたことなどはありますか?
倉科:ヒロインをやらせていただいた朝ドラの「ウェルかめ」(’09)のおじいちゃんが、「縁が繋がるところが道」と言うんです。そのセリフはずっと胸にありますね。縁はとても大切にしてきましたし、とても恵まれてきたと思います。
――いい言葉ですね。大切にしてきたからこそ、いい縁に恵まれているのではないでしょうか。
倉科:そうなんですかね。「縁が繋がるところが道」。本当だなって思います。
――最後に公開に向けて読者にメッセージをお願いします。
倉科:大切なものとは何なのか、改めて気づくきっかけになる作品だと思います。だからといって、そんなに重い作品ではないので、ぜひ観ていただいて、感想が聞きたいです。誰に会いたくなりましたか? どういう心境になりましたか? みなさんに聞きたいですね。
<取材・文・撮影/望月ふみ>