20代転職のエキスパートが語る、若い内に養っておくべき力
――ズバリお聞きしますが、20代の転職で後悔しないためにはどうすれば良いでしょうか?
秋庭:うーん……難しいですね。3年後にわかる後悔も、40年後にわかる後悔もあると思うんですけど、僕の持論で、新卒は就職して3回は後悔すると思うんですよ。だから、転職しても必ず3回は後悔するだろうと思います。
ただ、その時に車のタイヤ留めみたいに踏みとどまれる何かを用意しておくことは重要だと思いますね。「前の会社のほうが人間関係や雰囲気が良かった」と後悔しても、「でも俺はこういうふうに考えて、転職を決めたんだから、後悔してる場合じゃない」って。だから、後悔するのは仕方ないのでしっかり考えて、考え抜いて、あとはもう覚悟を決めて進むしかないんじゃないかなと思います。
売り手市場は「企業説明会が夢のプレゼン大会」
――相談者の中にはどういう後悔をされる方が多いですか?
秋庭:それはいろいろあって一概には言えないですが、結局は仕事や会社に関する情報不足が原因の場合が多いですね。だから、「こんなはずなかったのに、騙された!」みたいに被害者意識を持っている方はよく見かけます。
ただ、これは企業側にも問題があって、今は売り手市場なので、企業説明会が夢のプレゼン大会みたいになっている。先輩の声を紹介する場合もトップ層しか紹介しなくて、じゃあ他の人はどうなのかわからない。だから、そこは注意してみる必要はありますね。
――後悔しないためのうまいやり方はありますか?
秋庭:これは新卒者も転職者にも言えることなんですが、会社側にお願いして先輩社員と話す機会を設けたり、体験入社をして実際の職場環境を見ておくべきかなと思いますね。
もちろん時間的な余裕がない現状もわかりますが、自分が働く職場ぐらいは体験してみるべきかなと思います。そうしないと結局、会社とのミスマッチは解消されないでしょうね。