電車が遅延、彼女とケンカ…ケース別「ストレス解消」メソッド5選
厚生労働省による「労働安全衛生調査」によれば、仕事で強いストレスを抱えている労働者は59.5%に上ったという。
ストレスが溜まるのは、仕事や人間関係においてだけではない。日々の生活のさまざまな場面でストレスを感じる場面があってもその感情を抑え込み、ストレスを溜めてしまう人も多いはずだ。
そこで日頃のイライラをなくすべく、世界の有名大学が研究し、導き出した最新のストレス解消法を紹介する。
① 電車が遅延したときに
「インターベンション・ブレスレット」(テキサス大学・アメリカ)
テキサス大学が考案した「インターベンション・ブレスレット」は、ネガティブな感情を抱いたらブレスレットや腕時計、指輪など手や指にはめているものを逆の手に着け替えるというもの。
「このメソッドを行った被験者の多くにストレスへの自覚が芽生え、慢性的な不快感も減少。ほかにも自尊心の向上が確認できました」(テキサス大学の研究論文より)
ストレスを感じたタイミングを認識することで、思考がリセットされ、イライラはかなり解消される。
場所を選ばず、数秒あればできる。これなら日常的に使えそうだ。
② 彼女とケンカしたときに
「フォアヘッドタッピング」(タフツ大学・アメリカ)
同じく使い勝手の良さでは、アメリカのタフツ大学のスーザン・ロバーツ博士が考えた5本の指でおでこを軽く叩くメソッド「フォアヘッドタッピング」も短時間で行えるストレス解消法だ。
「もともとダイエットに悩む人の食べすぎを抑える実験で生み出された方法。人間の脳の処理能力には限界があり、意識を指や額に向けることでイライラやマイナスの感情を追い出し、抱えていたストレスをリセットします」とは100以上のストレス解消法を熟知するサイエンスライターの鈴木祐氏。
目を閉じて、5本の指でおでこを1秒おきにトントンと軽く叩く。これをイライラやネガティブな思考が減るまで繰り返すだけ。ストレスから暴飲暴食などに走りそうなとき、これを抑えるのに有効なテクニックの一つだ。
③ 金欠で苦しいときに
「アクセプタンス・ワードセラピー」(ノースウエスタン大学・アメリカ)
また、ノースウエスタン大学の研究チームが考案した「アクセプタンス・ワードセラピー」はお手軽で、しかもユニークな方法だ。
それは、中国の思想家・老子の言葉「自分が何者であるかにこだわらなければ、自分になれるだろう」のような、ありのままの自分を受け入れることを教える名言を読むだけ。「名言を読まないグループは、読んだグループよりストレスによる過食が60%、ムダな買い物は50%それぞれ減少しました」(ノースウエスタン大学の研究論文より)
他にも、「わたしたちは、計画した人生をあきらめる意志を持たねばならない。未来に待ち受ける人生を受け入れるために」(ジョセフ・キャンベル)受容の精神を示した言葉ならOK。
公表された実験結果は驚きだが、たった数秒間、名言を読むだけでストレスは低減できるのだ。