SNS禁止法案が米の州議会で可決。公聴会ではザッカーバーグ謝罪【世界のショート動画に学ぶ英語とニュース】
ソーシャルメディアが青少年に与える影響については世界的な関心事になっているが、米南部フロリダ州の議会下院は1月24日、16歳未満の子どもに対し、ソーシャルメディアの利用を禁止する法案を賛成多数で可決した。
このショート動画は、2人の男性の掛け合い(同じ人物が、若い自分と成長した自分を演じている)で、アメリカに広がるSNS規制の動きを簡潔に解説した。
フロリダ州での法案は超党派の支持を受けており、他の少なくとも35の州でソーシャルメディアが若者に与える害を防ぐために立法化を提案している。
英語ではこう表現している。
「At least 35 other states have proposed legislation to prevent social media from harming the youth. /ワシントンポストショート動画より引用」
法案は、対象の事業者を特定していないものの、子どもたちが過剰に、あるいはとりつかれたように使用するようにつくられた有害なソーシャル・メディア・プラットフォームを規制対象としている。
違反した場合には、その都度、最大5万ドルの罰金を科すという(ワシントンポストより引用)。上院を通過し、知事の署名を経て法律として成立する見通しだ。
フロリダ州の決定とほぼ同じタイミングで米連邦議会上院は1月31日、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を運営する企業5社の幹部を呼んで公聴会を開いた。
SNS上の有害コンテンツから子どもを守る対策が不十分であるとの議論が巻き起こっている状況を受けて米議会上院が開催した公聴会で、運営会社の責任について出席した議員が厳しく追及した。
公聴会には、SNS利用が原因で自殺したとみられる子どもの家族なども参加しており、議員から厳しい追及を受けたメタ社のザッカーバーグCEO(最高経営責任者)が家族らに対し謝罪に追い込まれる場面もあった。
SNSによって生じる、若者のメンタルヘルスへの影響や性被害の増加がアメリカでは社会問題になっており、こうした動きは遠からず、日本を含む世界に波及する可能性もある。
Key words and expressions
legally:法的に
embarrassing【imbǽrəsiŋ】:当惑させる
bill:法案
bar~from…:~が…するのを禁じる。「bar(棒)」を動詞として使って「(棒で)人を通れなくする」といった意味を持たせている。
overwhelmingly【òuvərhwélmiŋli】:圧倒するほどに
bipartisan【baipɑ́rtəzən】:超党派の。
issue~:~の罰金を科す
[参考]
※ Florida lawmakers move to bar kids from social media in latest statehouse push – The Washington Post
※ Meta boss Mark Zuckerberg apologises to families in fiery US Senate hearing – BBC
※ 掲載動画の埋め込みはThe Washington Postに報告しています。