スパゲッティがトルコで販売中止に【25年前の今日の出来事】
トルコにおける反政府武装組織クルド労働者党(PKK)の創設者にして議長のアブドラオジャランが亡命先のイタリアで拘束されたもののイタリアがトルコへの送還を拒否したため、反イタリアの機運がトルコで高まり、スパゲッティなどイタリア製食品の販売が大手スーパーマーケットで中止された。
Q.アブドラオジャランって誰?
後にクルド労働者党(PKK)となる民族解放軍を1978年(昭和53年)に創設。トルコ南東部に多いクルド人の分離独立による国家樹立を目標として、トルコ政府、および同国治安部隊に対しゲリラ闘争を展開した。政府の弾圧により、1980年(昭和55年)には隣国のシリアへ亡命。以後は、国外から指令を出し、トルコ国内の政府要人や旅行者をテロの標的にした。1998年(平成10年)、長らく滞在したシリアを出国し、亡命先を求めイタリアに入国するも、ドイツの国際手配に基づき入国直後にイタリアで逮捕される。しかし、ドイツ国内に存在するクルド人社会からの激しい反発を恐れ、引き渡しをドイツが要求しなかったため、イタリアも送還を拒否した。ドイツ政府は国際手配を撤回、イタリア司法当局からも法的拘束が解かれ、アブドラオジャランは1999年(平成11年)1月にイタリアを出国しケニアへ向かった。しかし、ケニアの潜伏先で拘束されトルコに送還される。国家反逆罪などで死刑判決を受けるものの2002年(平成14年)に死刑制度が廃止されると終身刑に減刑された。
[参考]
・産経新聞
・朝日新聞
・読売新聞