彼女と念願の花火大会デート!「爆音だから会話はLINEで」…帰りは一人だったワケは?
マッチングアプリでパートナーを探す人は確実に増えているのではないでしょうか?ただ、最初はリアルで会うことのないバーチャルでのスタートなので、色々と課題や問題もあるようです。今回は、そんなアプリの出会いで悲しい思いをした男性のエピソードです。
実現したリアルなデート
竜真(リュウマ)さん(仮名・28歳)と未唯(ミイ)さん(仮名・23歳)は、マッチングアプリで知り合ったカップルです。二人とも初めてのマッチングアプリだったこともあり、最初のうちはLINEでたわいもない会話を楽しみましたが、竜真さんのリードでようやくリアルでのデートが実現したそうです。
「マッチングアプリが初めてだったので、これから先どうやって会うところまで行くのかなとか、やっぱり男の自分がリードしなきゃいけない、とか色々考えちゃって、実際のデートまでちょっと時間がかかりました」
初めてのデートは、共通の趣味であるフィギュアを漁りに秋葉原へ行き、その後食事をするという段取りだったのですが、お互いに人見知りが激しく、あまり会話もないままその日は終了してしまったのだそうです。
このままでは後がないと感じた竜真さんは、恋愛攻略サイトを参考に今度はカッコいいところを見せようと花火大会に一緒に行かないかとLINEで提案しました。2〜3日後にようやく未唯さんから返信がありましたが、諸事情により花火大会が終了する前に帰るという条件付きでした。
微妙な空気で始まった花火大会
「最初のデートがあんまり盛り上がらなかったので、今度こそ盛り上げないとと思って、ネットで恋愛の攻略方法とかをたくさん調べて、準備万端で花火大会に向かいました」
いよいよ待ちに待った花火大会当日、竜真さんは恋愛攻略サイトのアドバイスを参考に、浴衣を着て待ち合わせ場所で待っていると、デニムにTシャツ姿の未唯さんが現れたといいます。
「てっきり浴衣で来るものだと思っていましたが、確かにそんな話はしていませんでしたしね……。自分だけ気合いが入っているみたいで、ちょっと恥ずかしかったです。しかも、未唯さんのテンションがちょっと低いのかな?って感じもしました」
花火大会が行われる河川敷までは徒歩15分。竜真さんは違和感を感じながらも、何か話しかけなければと、焦れば焦るほど何も口から出ず、結局二人ともほとんど会話もなく花火が始まってしまったのだそうです。
爆音だから会話はLINEで?
花火がはじまってしばらくすると、未唯さんがジェスチャーでスマホをみてほしいとアピールしてきたそうです。竜真さんが自分のスマホに目をやるとLINEの受信通知が一件届いていました。その送り主はなんと隣にいる未唯さんだったと言います。
その内容は、「花火がうるさいからLNEで会話しても良い?」というものでした。確かに、花火の音で会話ができる雰囲気でもなかったので、竜真さんもそのメッセージにLINEで「オッケー」と返信をしました。
「未唯さんの方からLINEで会話しようと提案してくれた時はとても嬉しかったのを覚えています。いつもは僕ばかり話しかけていたので……。いずれにせよ、周囲はスマホの着信音も聞こえないくらいの盛り上がりだったので、LINEでの会話もカップルっぽくて良いなと思っていました」
竜真さんが花火に夢中になっている間、未唯さんはスマホに何やらタイピングしていました。竜真さんは、この時は何も感じていなかったそうですが、よくよく考えると未唯さんはかなり長い時間文章を打ったり消したりしている様子だったと言います。
届いた止めのLINE
最後に最大級の花火が上がった瞬間、竜真さんのスマホにLINEが届きました。そこには「良い人だとは思うけど私の理想の男性ではないから別れましょう」というようなメッセージが書かれていました。
「すごいタイミングでスマホが振動したので驚きました。ましてや内容が別れ話なんて……。盛り上がりに欠けていたことは感じてましたけど、今言わなくても良いじゃんって思いました。わざわざLINEを使って……。シンプルに傷つきましたよ」
未唯さんからのLINEメッセージには、花火の前に自宅から別れのLINEを送ることも考えたとのことですが、自分もここまで引っ張った責任はあると思い今日ここで伝えた、というようなことが書かれていたそうです。竜真さんが振り向くと、未唯さんはもうそこにはいなかったのだとか……
花火大会の帰り道を一人で歩いた竜真さん。完全に意気消沈し、自分が彼女を持つまでの道のりが果てしなく遠いと感じたそうです。
<文/ベルクちゃん>