「はじめて素直になれました」扱いづらい新入社員が改心した一通のLINEメッセージ
「ハラスメント」にもいろいろありますが、オフィスの中ではもっぱら上司から部下への「パワハラ」が多いのではないでしょうか。ただ、中にはその逆でやっかいな部下に手を焼くこともあるようです。今回は、そんな一筋縄では行かない部下を持った上司のエピソードを紹介します。
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礼儀知らずで態度が悪い新入社員
「とんでもない新入社員でした。しかし、その人のことを理解しようという気持ちで根気強いコミュニケーションを取ったことが功を奏したのだと思います」
そう語るのは、運送会社のロジスティック部門で現場マネージャーを務める明彦(アキヒコ)さん(仮名・27歳)。扱いづらい新入社員Kに悪戦苦闘する毎日だったそうです。
「僕の部署に4人の新入社員が入社してきました。例年のように、初顔合わせでそれぞれ自己紹介などを行い親睦を深めるのですが、Kという社員だけはどうも他の3人とは違っていて、あきらかに態度が悪くどこか不満げな様子なんです…。序盤から気が重くなったのを覚えています」
それからという日々は、明彦さんが仕事を懇切丁寧に教えても、Kさんは一向にメモも取らなかったり、さらにはKさんを呼びかけても返ってくるのは蚊の鳴くような小さな声で、明彦さんにとっては絶望的な日々が続きました。
プライベートから食い込んでみるも…
「このような状況が続くと業務遂行にも支障が出ると思ったので、僕は総務に相談しました。ですが意外なことに、Kは入社前の研修や選考内容に特に目立った問題点はなかったそうんなんです」
とはいっても放置もできない明彦さんは、総務からKさんのLINEを特別に入手し、プライベートから食い込んで改善を図ることにしました。
「なんとかLINEはつながり、他愛のない会話を持ちかけました。ですが案の定、必要最低限の返事しか返ってこず…」
一向にKの態度が改善する未来が描けない明彦さん。頭を悩ませた挙句、ダメ元で仕事終わりに食事に誘うことを決意しました。すると返ってきたのは「奢ってくれるのですか?」という、これまた全く想定外の返答でした。明彦さんは驚きながらも可能性にかけ、週末駅前の居酒屋で待ち合わせをすることになります。