注目の若手女優・吉田美月喜、W主演の常盤貴子に「監督と一緒に緊張しました」
トルコとエジプトで受けた真逆の衝撃
――母・昭子の友人であり、千夏の姉のような存在でもある透子は、前田敦子さんが演じています。
吉田:前田さんも、常盤さんと同じく憧れの方だったので、お会いするまでガッチガチに緊張していたのですが、すごくフランクに話しかけてくださって、ビックリしました。撮影中もずっと本当のお姉さんのように一緒にいてくださったので、千夏を演じるうえでもとても助かりました。
――本編では、町にサーカス団がやってきます。吉田さんがよく覚えている子供時代のイベントごとがあれば教えてください。
吉田:家族のイベントとしては、この仕事を始めてからはなかなか行けないんですけど、厳しい家だった割に、海外に連れて行ってもらえることは多くて、いろいろな国に行きました。今思うとこんな贅沢なことはなかったし、自分の糧になっているなと思います。
特に覚えているのはエジプトとトルコです。トルコは初めて気球に乗って、カッパドキアに行きました。「これが自然にできるものなの!?」と壮大さに本当に驚きました。エジプトに行ったのは小学生のときでしたが、自分と同じ年くらいの子どもたちが観光地で「写真撮ってあげる」などとお金を稼いでいる光景を見て、子どもながらに「生まれた国によってこんなに環境が違うんだ」と、何とも言えない気持ちになったのをすごく覚えています。
人から支えられるって、すごく大切
――改めて完成作を観て感じたことを教えてください。
吉田:病気のことだったり、恋のことだったり、自分の体のことだったり、千夏はいろんなことに葛藤するのですが、周りの人たちが、最後まで彼女を見捨てないんです。千夏がここにいられるのは、周りの人たちが全力で守ってくれているからなのだと思いました。人から支えられるって、すごく大切だし、ありがたいことです。
コンプレックスとか、なかなか人に言えないことを抱えている人って多いと思うんです。そんな人がいたら、時間をかけてゆっくりでいいから、ずっと見守ってあげるというか、見捨てないでいてあげることが、その人の支えになるんだと、身をもって感じました。