モテを具現化した「あざかわ女子」漫画作者が明かす“意外な恋愛経験”
帰国してから漫画を描こうと思うまで
──たくまし過ぎますね(笑)。そのときは、漫画を描こうとはならなかったのですか?
アン:いちおう目的としては、フランスで結婚して永住することだったのですが、1年近く経過して、これは無理があるなって(笑)。1年ぐらいじゃ、好きな人も見つけられないですし。でもこのままだと、本当になにも成し遂げずに帰国することになるので、漫画を描こうって思ったんですよ。
──フランスの親切なおじいさんとおばあさんのご自宅で?
アン:そうですね(笑)。そのとき、以前に編集者の方に褒めてもらったのが、キャラクターの面白さだったことを思い出したんですよ。本当は、『セーラームーン』のような恋愛要素も少しありながら、新しい世界観を描く作品がよかったんですけども、漫画家として作品をしっかり届けたいという気持ちのほうが強かったので、キャラが立った恋愛モノを描いて、送ったんですよ。それで初めて、担当の編集者さんが付きました。
恋愛は「30代だからこそ描ける」
──自身の強みを全面に出した作品がちゃんと評価されたんですね。
アン:めちゃくちゃ嬉しかったですよ! 念願かなってやっとデビューできるかなって。そこからもう1本、新しい作品も描いて、電子書籍のほうで新人漫画家として掲載していただいたのが最初かな。
──デビュー作が『月刊YOU』(集英社)に掲載された『婚活戦線』ですが、それ以降は、ずっと恋愛をテーマに描かれているのですか?
アン:自分自身でも興味があるテーマですし、何よりその部分を強く評価していただいたので。漫画家としてデビューしてからはずっと、恋愛や婚活を描いていますね。それに、年齢的にちょうど30代に入ったところだったのでリアルに描けるんじゃないかと。
<取材・文/橋本未来 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>
【アン・ミツコ】
2016年11月、『月刊YOU』(集英社)にて『婚活戦線』でデビュー。読み切りマンガ『貧乳のトリセツ』や『不倫女子に告ぐ』など、アラサー女性の恋愛のリアルを描く。本作『あざ婚~あの子が結婚できない理由~』(ライブコミックス)のほか、『コリドー街の女たち~日本最高のナンパスポットで恋を貪る~』(ココハナ)などの作品を発表している。
Twitter:@anmitsuko2016