テーマパークのチケットも経費に?「確定申告」「年末調整」のキホンを税理士に聞く
副業で年間20万円以上稼ぎたい場合
メリットの多い副業だが、給与所得以外の所得(経費を引いた額)が年間で20万円を超える場合は、確定申告が必須。年間20万円以下に抑えるなら月々1万6000円ほど。また、住民税に関しては20万円ルールの特例がないため、別で申告が必要になるなど、意外と手間。
「確定申告をするには手間や時間もかかりますが、メリットもたくさんあります。たとえば、打ち合わせのために利用した飲食店での代金、飲食店までの移動にかかった電車代やガソリン代など、収入を得るためにかかった費用は経費として申告可能です。
もしかしたら、『確定申告で漏れや間違いがあったら罪に問われるのでは?』と心配している人もいるかもしれませんが、きちんと修正すれば問題ありません。会社だけでなく、副業やフリーランスとして確定申告をしていれば、税務調査が入ることもあります。
税務調査を受けたからといって、犯罪を疑われているわけではありません。誰しも調査を受ける可能性があります。申告した経費が認められないときは修正して追徴課税を支払う必要はありますが、正しい申告を目指していて生じた修正や漏れであれば、金額もそれほど大きくはならないはずです」
テーマパークのチケットも経費になる
確定申告をするために準備しておきたいのは、収入がわかる銀行の通帳や取引明細、控除や経費を申告するための資料などだ。経費を申告するために、レシートや領収書などは捨てずに取っておくことが大事だ。ただ、「これって、経費?」と迷うこともあるだろう。
「認められる経費は、収入を得ている内容によって異なります。一般的な副業では認められないテーマパークのチケットも、YouTuberやライターといった職業で、視聴回数やビューを伸ばして収益を得るために購入したのであれば経費だと認められる可能性があります。
ただ、税務調査で『この5000円のテーマパークチケット、〇月〇日に配信したYouTube撮影のため、〇月〇日にネットで購入。人気のテーマパークだったので、視聴回数が伸びると思った』など、きちんと説明できることが重要です」
自信を持って経費だと説明できるものだけを申告するのがポイントだ。また、領収書には必ず日付や名前、店名や但し書きを店の人に書いてもらうこと。領収書やレシートの裏には、同行者の氏名や打ち合わせ内容を記しておくことも税務調査の対策として有効だ。