「自分を肯定したい」元乃木坂46伊藤万理華が語る、“救われた”と感じる瞬間
自分自身を肯定したいという思いで出版
――ところで、今月、大型本『LIKEA』を出されました。
伊藤:それこそ自分自身を肯定したいという思いからです。人を巻き込みながら。作品を作る工程だけでなく、たとえば私の本を見たり、ギャラリーに来てもらうことで、その出会いから何かが生まれて欲しいなとも思っています。自分が関わることによって新しいものが生み出されていく瞬間がすごく好きなんです。
過去にも個展をやりましたが、自分が何かを乗り越えたり、好きなものはこれですと伝えるためにやってきたということ以上に、人を巻き込むことで、私の中だけじゃなく、何かが生み出されていく新しい瞬間に立ち会うことが好きなんです。こうした活動は、お芝居のお仕事では収まりきらないものです。
「きっと誰かの救いになる映画」
――伊藤さんは、表現もさることながら、人が好きなんですかね。
伊藤:好きです。そして、人と関わることは大変だし、ツラいこともあるけれど、それでもやっぱり好きです。
――最後にメッセージをお願いします。
伊藤:私自身はこの映画の主人公とは違いますが、でも誰かが自分のことを理解してくれたり、分かってくれる人がいると、こんなに救われるんだというメッセージはすごく響きます。
友達に自分を話して理解してもらって救われることもいいですが、それができない人だっていると思います。私は人と出会い、関わることが好きですが、人ではなく映画と出会うことで救われるという体験も素敵だと思います。私自身、この作品で救われました。
<取材・文・撮影/望月ふみ>