毎日暴言を吐く上司にウンザリ。ブチ切れた部下が総務に証拠を提出して…
暴言に耐えかね、総務部のパワハラ窓口へ
いつしかこうした暴言が当たり前の光景となっていましたが、課長は部下からの進言を聞き入れる人間ではなく、誰も意見することができませんでした。パワハラの標的だったNさん以外もミスをした際には大声で叱責されたので全員が委縮してしまい、加奈さんも「毎朝出社するのが嫌で仕方なかった」と振り返ります。
「ところが、ある日の午前中いつものように課長が叱責しているとNさんは突然背を向けて、そのままオフィスフロアを出ていってしまったんです。Nさんは昼休み前には戻ってきましたが、午後になると今度は課長が総務部から内線で呼び出され、2時間ほど戻ってきませんでした」
実は、午前中フロアから消えたNさんが向かった先は総務部。ここで課長から受けたパワハラの数々を証拠とともに提出し、聞き取り調査が行われていたのです。
社食で堂々と会社批判
これを踏まえて午後には課長を事情聴取。加奈さんがそのことを知ったのはもう少し後のことでしたが、この日、自分のデスクに戻ってきた課長は口数も少なく、明らかに普段よりも元気がありませんでした。
「おそらく、相当絞られたんでしょうね。これ以来、課長はキャラ変したのかと思うほど大人しくなりましたが、降格や異動といった会社からの処分は一切なし。けど、Nさんはこれに納得いかなかったらしく辞表を提出したんです」
もう気を遣う必要もないからか社員食堂で昼食の際、「パワハラした張本人に何の責任も問わない会社ですからね。こんなところに働いていてもろくなことないですよ」と堂々と会社批判。近くに座っていた支社の幹部たちの箸は一瞬、止まったといいます。