ユニクロが逆転首位に。危機の「大手下着メーカー」が“脱下着”を目指すワケ
優秀な人ほど有利になる希望退職者募集制度
他の会社から引き合いのある人や独立できるほどの実力者にとって、希望退職者の募集は割増の退職金がもらえるほか、会社都合の退職で失業保険も早期に受け取れるメリットがあります。一部の会社では、実力者が喜んで応募するとも言われています。
ワコールの今回の募集に販売員は含まれていません。そうなると、商品開発、デザイン、マーケティングに従事していた人も対象となります。
国内のトップメーカーの商品開発、マーケティングノウハウを欲しいと考える企業は多いでしょう。そのような人材は、競合であるユニクロ、トリンプに移る可能性が高いと考えられます。
ワコールはヒット商品を打ち出せず、さらなるシェアをユニクロに奪われ、弱体化する未来もありえます。健康領域という新たなセグメントで存在感を発揮できるのか。主力事業が落ち込んで斜陽化するのか。その分岐点に立っています。
<TEXT/中小企業コンサルタント フジモトヨシミチ 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>