ツイッター大量解雇のような「イーロン流大型改革」は日本で起こるのか
グローバル企業で求められることは「シンプル」
日系企業では大幅なリストラのニュースは出ていませんが、「このビジネスを継続&成長させるのに、本当にこれほどお金をかける必要があるのか?」ということを考えるきっかけになるはずです。
このような状況のなか、従業員側としてはどんなことを意識するべきなのでしょうか。ぼく自身はZenyum Japanの代表取締役ではあるのですが、「日本市場の成長を一任されている地域責任者」という側面もあります。そこで求められていることはシンプルで、「結果を出すこと」です。
企業の使命は、「素晴らしいプロダクトやサービスを提供することで、何らかの社会課題を解決し、多くの人に喜んでいただくこと」ですが、それをするためには、しっかりと利益を出していく必要があります。いくら壮大な夢があっても、先立つものがなければそれはただの夢のままで終わってしまうのです。
生き残りが厳しくなってしまう人は…
なので、その「先立つもの」を作れる人は、高い評価を受けますし、基本的にはリストラ対象にもなりません。万が一なってしまったとしても、「自分はこのような課題にこう取り組み、結果としてこれだけの利益貢献をしました」と語れるのであれば、引く手あまたであることは間違いないでしょう。
グローバルで不景気の波が襲ってきていますが、マスク氏のTwitter買収&改革で、さらにそのスピードが上がるように感じます。これは他人事ではなく、同じような状況がわが身に降りかかる可能性は低くありません。
事実、メガバンクのみずほフィナンシャルグループは11月21日、傘下の銀行や証券など主要5社で、年功序列型の給与体系を実質的に廃止し、個人の能力がより反映される人事制度に2024年4月をめどに移行すると発表しました。
そんなとき、「ただ言われたことをこなすだけ」「うまく仕事をしているフリをするだけ」だと、生き残りが難しくなってしまいます。会社の利益の源泉は何か、それに自分はどう貢献してきたのか、しっかり言語化しながら結果を出し続けること、それが今後さらに重視されることとなるのではないでしょうか。
<TEXT/Zenyum Japan代表取締役社長 伊藤 祐>