「人気焼き鳥チェーン」店主になった30歳元吉本芸人、人生の転機になった“妻の後押し”
会話と「大吉の看板」がリピートに
「お酒が提供できない時期でも、焼き鳥のテイクアウトや、ご近所さんの場合は料理をご自宅まで届けたりといった対応で、売上は減少したもののなんとか踏みとどまることができました。やはり常連さんが多いおかげで、話だけをしにノンアルコールビールで晩酌をしてくれたり、テイクアウトする際に『いま大変だろうけど頑張ってね』と声をかけてくれたり、何かと支えられました」
大吉はスタッフが2~4人、お店の広さも約10坪程度という小規模な店舗がほとんど。こぢんまりとした店舗なので、お客さまと会話をするのも仕事のひとつだといいます。しかし、櫻井さんは、接客はもちろんのこと「やはり大吉という大きな看板が安心感につながっているのでは」と分析します。
メニューや店舗選びについて本部がバックアップする一方、経営面は店主の裁量なのでスタッフ採用や仕込み作業などは自由度が高いという特徴も。
基本にくわえてオリジナルメニューも
「大吉では基本メニューにくわえてオリジナルメニューも提供できます。オリジナルメニューを導入する場合は本部に伝え、メニューや価格を検討し、問題がなければ店舗の独自メニューとして認められます」
ファミリーが多いエリアなら丼ものやソーセージ、アルコールを求めるお客さんが多いエリアではお酒のアテが人気だったり、エリアによって需要はさまざま。
「九条店と米野木駅店では『なみだ焼き』という、もも肉にわさびをぬり大葉でつつんで焼き上げる串ものを提供していました。師匠から教わったメニューをそのまま引き継いだ形です。青木店はまだ始まってから1か月程度なのでまだオリジナルメニューはありませんが、落ち着いたらまた始められればと思います」