社長不倫辞任の「スノーピーク」が今後も安泰なワケ。アウトドア企業3社の現在地
一般スポーツは下火もゴルフが好調
2021/6期はコロナ禍が業績向上に貢献しました。スポーツイベント・部活動の自粛で一般競技向けスポーツ用品の売上が軟調だったものの、密を避けられる娯楽としてゴルフ人気が高まり、全社売上高も大幅に伸びました。売上の3~4割をゴルフ用品に依存していた構造が業績アップにつながった理由です。
2022/6期はゴルフブームが続き、ゴルフ用品の売上高が890億円から931億円に伸びました。しかし、他用途向けが軟調だったため全社売上高は横ばいとなりました。特に一般・競技向けスポーツ用品やスポーツライフスタイル品の売上が相次ぐ緊急事態宣言の発令によって減少したようです。利益面では、競争激化に対応すべく値下げを実施したことで営業・最終利益が大幅に減少しました。
このようにコロナ禍におけるアルペンの業績はゴルフ用品の人気に支えられていることが分かります。2023/6期については、一般・競技用スポーツ用品の需要が回復するなか、アウトドア、ゴルフ人気が継続すると考えており、売上高2480億円を予想しています。
ゴールドウイン:直営店、ECが好調
株式会社ゴールドウインはスポーツアパレルを中心としたスポーツ・アウトドア用品の製造販売を手掛ける企業です。自社ブランドとして「GOLDWIN」を提供するほか、「The North Face」などの海外ブランド品も生産しています。
アウトドア用の服が多い印象ですが、街中で着るようなアパレルブランドとしても好まれています。直営店や自社ECを保有するほか、大型スポーツ店向けにも商品を卸しています。2019/3期から2022/3期までの業績は次の通りです。
【株式会社ゴールドウイン(2019/3期から2022/3期)】
売上高:849億円→979億円→905億円→982億円
営業利益:119億円→175億円→148億円→165億円
最終利益:92億円→108億円→107億円→144億円