我が家・坪倉由幸が語る、40代半ばで危機感「発信しないと、この世界から消えちゃう」
自分で作品を生み出していかないと
――現在は40代半ばに入りました。これから先の野望は。
坪倉:20年前に比べると、これという目標が薄いと思うんです。当時、自分の力でネタを書いていたわけですが、今も、自分でもモノを作らないとだめだなと思っているところです。
映画にしてもドラマにしても、舞台にしても、脚本家の方がいて演出の方がいて、声をかけていただいて出ている。もちろんありがたいですし、嬉しいことですが、やはり自分で書いたり、今までの経験も生かして、“劇団我が家”じゃないですが、何か自分で作品を生み出していかなきゃだめだなと。ただ待って受けているだけじゃなくて、発信しないと、この世界から消えちゃうんじゃないかという危機感はあります。
――安定してきたからこその恐怖なんでしょうか。
坪倉:30代がめちゃくちゃ楽しかったんです。10代でたくさん遊んで、20代はめちゃくちゃ頑張りました。30代は楽しくて、いま40代で、ありがたいことではありますが、受けに回っている実感が強いので、ここから頑張らないと。ここで自分からも何かをしないと50代、60代は下り坂だな、正念場だなと思っています。
――危機感が逆に頼もしいです。最後に、本作公開にあわせてひと言お願いします。
坪倉:牧本のことはすごくいい人だなと思いましたが、引っ張られないように、共感しないように頑張りました。本当に、本当に素敵な映画なのでぜひ観ていただきたいです。
<取材・文・撮影/望月ふみ>