ジブリパーク、11月1日オープン。事業費340億円だが経済効果はいかに
プロジェクト費用の3割程度を国が負担
気になるのは、事業費の資金調達方法。愛知県は「地域活性化事業債」を使うとしています。これは地域資源を活用し、雇用の促進など経済循環の創造を行う事業であれば、30%を国が負担するというもの。中日新聞によると、地域活性化事業債で調達する金額は293億円。およそ88億円を国が負担することになり、愛知県は返済額を軽減します。
今回借り入れたお金は、愛知県が約20年をかけて返済しなければなりません。この債券の県の返済分は単純計算で205億円。20年で返済するとなると、年間10億2500万円と金利分の負担が発生します。
愛知県は運営会社(株式会社ジブリパーク)から土地の使用料などとして資金を得るとしています。しかし、ジブリパークから投資分が回収できるのかについて、明確な収支計画は出ていません。このプロジェクト資金の多くは、いわば県民が肩代わりしているともいえます。決して失敗できない一大プロジェクトであることは間違いありません。
<TEXT/中小企業コンサルタント フジモトヨシミチ 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>