イケメン客にだけスマイル接客。コンビニ店員に嫉妬した男性がとった作戦
会計で「ありがとうございます」と言うと…
「いくら自分の容姿を気にしないとは言っても、無愛想に対応されるのはやはり悲しいものです。2人とも笑うとすごく印象がよいのにもったいないとも思いましたし、やはり僕のようなブサメンにも同じような笑顔や態度で対応してほしいと思いました」
普通なら、この状況を誰かにグチって終わりかもしれません。けれど下野さんは「もしかしたら自分にも原因があるのかもしれない」と考え、会計後には「ありがとうございます」と聞き取りやすい声で言うようにし、普段よりも丁寧に、そして愛想よく接するように。
「笑顔の人を見ると、なんとなく頬が緩むという経験をしたことがある人も多いと思います。僕が狙ったのは、まさにそれです。コンビニは毎日通う場所なので、無意識のうちに僕も、無愛想になっていたのではないかと反省する機会になりました」
自分の振る舞いを見直すきっかけに
そんな下野さんの努力も虚しく、最初はまったく変化なし。けれど2か月ほど経った頃ぐらいから、女性店員の「したー(ありがとうございました)」が、「ありがとうございました」と、はっきりと聞こえるようになったと言います。
「実はまだ、たったそれだけのことです。面白いエピソードや感動する内容ではありませんが、自分の振る舞いを見直し、気をつけるキッカケにもなってよかったと思っています。そして、これからも自分の対応に気をつけながらコンビニ通いを続けたいです」
日常生活を送っていると、自分と他人との違いに不満を感じてしまうシーンもあるのではないでしょうか? そんなときは下野さんを見習い、卑屈になる前に、まずは自分の言動を見直してみることも大切かもしれません。
<TEXT/夏川夏実 イラスト/葉月しあ(@shia_lifestyle)>
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